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機動戦士ガンダム00 第18話

 2008-02-10
スローネの登場を契機として、ついに物語に一大転機がやってきそうです。

これまで世界でどれだけソレスタル・ビーイングによる武力介入が行われていようとも、それは所詮モニター越しに報道されるニュースでしかなかった(一度、バス爆破の自爆テロ現場に遭遇していますけれど)沙慈とルイス。
世界中で尽きることなく起きている紛争、それに対するガンダム達の介入と、そんなガンダムの行動への3大勢力の反応を描く中で、不必要なシーンだと苛立ちすら感じさせていた2人の日常パート。
とはいえ容赦のないドラマでは実績のある監督と脚本家だけに、今は邪魔なだけに思えても、いつかそれを逆手に取った展開を見せてくれるのかな、とは思っていました。
先週の第17話においてルイスが親族の結婚式に出席する為にスペインに帰国することとなったので、これはそろそろ来るのか、と思っていたら、やっぱりきましたね。

戦争根絶の為と言いながら世界各地の基地を襲撃していくトリニティ3兄弟。
モビルスーツなどの兵器のみを破壊していくのではなく、一兵卒たりとて逃さないとばかりに徹底した破壊活動を行っていますね。戦争行為の主体となる軍隊は、ハードだけではなくてソフトの面でも、何一つ残さず殲滅するというわけですか。
彼等のやっていることはあまりに極論的ですが、武器もなければ兵士もいないのであれば戦争などできないだろうというのは、一応論理としては成り立たちます。そこで自分から率先して武装放棄するのではなく、あくまで圧倒的な武力で(嬉々としながら)他者の軍隊を殲滅して回っている彼等の行為は、自己矛盾に満ちているにも思えるのですが、彼等自身はそれに気がついていないようですね。
彼等が指示をあおいでいるらしい「ラグナ」というのは、多分「ヴェーダ」と同タイプの量子コンピューターのことなのではないでしょうか。刹那達以上に、疑問を一切感じずに与えられた指示に盲目的に従っている様は、彼等がデザインチャイルドなのではないかという前回の予想をさらに裏付けているようにも感じられます。

そんなテロリズムじみた任務の途中で通過した北イタリアにおいて、眼下の古城を使って行われているルイスの親戚の結婚式に気付いたネーナが、自分は「ここんとこ働き詰め」で「必死でお仕事やってんのに」古城でパーティーをして「能天気に遊ん」でいるのであれば「死んじゃえばいいよ」とスローネドライを降下させ、会場を攻撃。
……初登場時からして、あまりにもチンピラじみた発言が多かったトリニティ3兄弟(プトレマイオスのマイスター達にしたところで、オトナだなんて口が裂けても言えませんけど)ですが、やはりかなり幼稚な精神性の持ち主のようです。
スローネドライの一射で吹き飛ぶルイスの一族。華やかで幸福なパーティーの会場は、一転、地獄絵図と化します。
何の罪咎もない一般民間人のパーティーを攻撃した妹を叱責するわけでもなく、「勝手な行動は慎め」とだけしか言わない長兄ヨハン。一見トリニティ3兄弟の中で唯一の良識派っぽく振舞っていますが、実はコイツが一番タチが悪いと思います、私。

さて、そんな惨劇の中(おそらくは一人だけ)一命を取りとめたルイスの入院する病院に、日本から沙慈が駆けつけます。
大学の事務職員があっさりと個人情報を第3者に教えていることとか、いくらなんでも沙慈のフットワークが良すぎるのではないかとか、ルイスの病室は面会謝絶になっていないのかとか、色々と突っ込みたくなる気持ちは脇に置いておくとして、宅配ピザのバイトで懸命に稼いでルイスの為に買ったペアリングを、彼女を元気付けようと差し出す沙慈に、せっかく買ってもらったけど、すごく綺麗で嬉しいけれど、自分はもうそのリングを嵌めることはできないというルイス。
彼女の左手は、ネーナの攻撃により手首から先が無くなっていたのです。

おお、えげつない、えげつないぞ。
沙慈やルイスにとっては、どこか違う世界の出来事だとどこかで思っていたであろう戦争。
それが何の前触れも無く、平穏だった自分達の日常に大きな被害と痛みとをもたらした。
それも、かつて一度、人革連のステーション事故から自分達の命を助けてくれたはずのガンダムが。
その傷を彼等がこれからどのように受け止めて行くのか。あるいは受け止められないのか。
今回の映像だけだとルイスは両足もなくしているようにも見えたのですが、さすがにそこまではやらない、かな?
刹那が沙慈の隣室に住んでいることがどのように今後の展開に絡んでくるかも含め、沙慈&ルイスとガンダムとのこれからから目が離せなくなってきました。

トリニティ3兄弟が本当は何者であるのかを推測するスメラギ達。
ヴェーダをハックしてガンダムの技術を盗んだ存在、つまりソレスタル・ビーイングとは関係が無いのではないかと推測していましたが、果たして本当にそうでしょうか。
私の勝手な想像ですが、案外、トリニティ3兄弟は多分本当にソレスタル・ビーイングの構成員で、もしかしたらプトレマイオス・チームよりもずっと組織の中枢に近いところに属しているのではないかと思うんですよ。
ということは、トリニティ3兄弟の方こそがソレスタルビーイングにとっての本命で、プトレマイオスのガンダム・チームはソレスタル・ビーイングには尤もな大儀があるのだと世界に思わせる為の隠れ蓑に過ぎなかったのかもしれません。
あるいは、プトレマイオス・チームの「ヴェーダ」が神々の物語であって、トリニティ3兄弟の「ラグナ」は「ラグナロク」即ち神々の黄昏なのだと考えれば、トリニティ3兄弟も含め、ガンダムによる武力行動全てがソレスタル・ビーイングにとっては単なるスケープゴートに過ぎず、ここで暴力的嗜好を持つトリニティ3兄弟を投入して3機のスローネによる無差別な破壊行動を行わせることで、アンチガンダムの世論をかきたて、ガンダム全てを世界に対する生贄として提供しようとしているのかも。
後者の方が、ありそうな展開に思えますね。
では、ソレスタル・ビ-イングは一体何の為にそのようなことをしているのか?
そこに、イオリア・シュヘンベルグの本当の目的、即ちソレスタル・ビーイングがここまで掲げてきた武力による戦争根絶という理念に対する「隠れた野望」がある?
……これは面白くなってきました。

ところで、第18話で一番活躍したのは、やはりグラハム・エーカーでしょう。
エイフマン教授がスローネの襲撃で亡くなったことで自覚が出てきたらしいカタギリも悪くなかったのですが、今回は何といってもグラハム・エーカー。
スローネの軍需工場襲撃の報を受けオーバーフラッグで単独出撃する彼を止める管制官に言い放った、「そんな道理、私の無理でこじ開ける」も良かったのですが、何といっても「どれほどの性能差であろうと、今日の私は阿修羅すら凌駕する存在だ」が最高。
そして実際に、ヨハンを圧倒する機動でスローネアインの右腕を切り落としてもみせます。
有言実行なところは、恋に落ちているどこかのエースパイロットとは大違い。あちらはあちらで、きっちりとお約束を守ってくれて良い味を出していますけれど、ね。

ところで刹那、南の島でも真赤なマフラーは外さないんですね。
民俗的な意匠なのか、あるいは宗教的な理由があるのか、個人の趣味か。
あれでは暑いだろうに。


今回、これは大事な回だと感じたので、このエントリーを書く為に第18話をじっくりと2回観直しました。
これだけの文章を費やしても、思ったことや考えたことの全て、言いたいことの全てを書けたとは、とても思っていませんが、既に随分長くなってしまっていますし、今回は、とりあえずこの辺で。

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コメント
私も、その場で2回見てしまいました。

えげつないっすよねえ。足も、失くしていると思いました。
トリニティ3兄妹は、私も長男が一番いやらしいと思います。次男やネーナみたいなのは分かりやすいですけど、ヨハンは不気味です。

まあ、とにかく今回は、いろいろとやられました。本編後のスローネアインの宣伝見ながら、何て無神経な奴!とか、真剣に怒ってしまいました(苦笑)

来週が待ち遠しい!
【2008/02/10 18:33】 | ゆぅべ #PvuSrscg | [edit]
ルイスが失くすのが左手首になったのは、ステディリングを嵌めるのが左手薬指だからなのでしょうけれど、利き腕の右手が残っているということを深読みしようと思えば、できなくもありません。
つまり、一族を死に至らしめ自分の体の一部を奪ったガンダムの一味に銃を向けて発砲することはできるな、という…………。
ルイスにトリニティ3兄弟とプトレマイオス・チームの区別がつくわけがないので、もちろん、その対象となるのは彼氏の隣人。
考えすぎか(苦笑)。

ヨハンのタチの悪さは、これからもっと色々と具体的に描かれることでしょう。
下の2人はチンピラっぷりが表に出ていましたが、ヨハンは表面的には礼節を守っているような口のききかたをしておいて、その実、まるで心が入っておらず、内心で相手を馬鹿にしている手合いですね。

それにしても、今回の予告も思わせぶりでした。
本当に、次回の放送が待ち遠しいですね!
【2008/02/11 00:47】 | たっぷ #7aaudPik | [edit]
>ガンダムの一味に銃を向けて発砲することはできるな

たっぷさん、怖いです~。
私は、いつかルイスの右手の指に沙慈が指輪をはめてあげて欲しいです~。
【2008/02/11 13:14】 | ゆぅべ #PvuSrscg | [edit]
>たっぷさん、怖いです~。

す、すいません。
やはり利き腕というところが象徴的(もちろん、右手ではなくて左手でも銃は持てるのですけれど)かなと思ってしまったもので……。
それならば、機密保持の点だけでも無理がありすぎる刹那の東京暮らしという設定がドラマ上の意味を持つな、という判断もあります。
が、さすがに拳銃は行きすぎかもしれません。こういう展開になるとついついイデオンのパンダ・ロッタを連想してしまうのは、私が富野ファンだからです(苦笑)。

>指輪

右手の指というのも、いいですね!
他には、トラックバックもしていただいている「月の静寂、星の歌」のなっきーさんが、「ペンダントにして二人で首から下げよう」と書かれていました。そちらも良いアイディアだと思います。

【2008/02/11 16:27】 | たっぷ #7aaudPik | [edit]












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