「イリュージョニスト」

 2011-04-03
シルヴァン・ショメ監督のアニメーション映画、『イリュージョニスト』を観てきました。

三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー作品として先月26日から公開されている同作ですが、実はジブリが世界のアニメーション作品を紹介するこの活動を始めてからずっと、何となく、そうして紹介されているアニメーション作品からは距離をおいていました。
それは、この活動から、明確な理由もなく何となく上から目線のアカデミックな香りを感じてしまって、それに勝手に反発を覚えていた為です。
まぁ、正直なところ言いがかり以外の何物でもないですね、実際。

そんなわけで、ショメ監督の前作『ベルヴィル・ランデブー』についても、評判の良さをあちこちで目にし、また、私の好きな自転車ロードレース、とりわけツール・ド・フランスを題材の1つに取り上げていると聞いていながらも、一度も劇場に足を運びませんでしたし、DVDも未だに観ていませんでした。

それが、この『イリュージョニスト』については何故、その方針を大転換することになったかというと、それは、先月末にTV放送されたジブリ特集番組を何気に観ていて本作のことを知り、そこで紹介された粗筋に、私が愛してやまない映画、チャップリンの『ライムライト』の匂いを感じたから。
フランスのアニメーション監督らしい、バンデシネを思わせる画面や色使いにも惹かれましたし、これは、観ておいた方がいいのではないか、観なければいけないのではないかと思った次第。

その直感は、外れていませんでした。

例によって、現在公開されている作品についてはネタバレしない為に内容には触れません。
ですから詳細な感想は書けないのですけれど……
敢えてセリフを最小限に抑え、登場人物たちのしぐさや表情、背景も含めた画面構成に、彼らの感情を語らせる演出も秀逸で、切なく寂しい、だけれどどこか暖かい気持ちを抱いて、映画館を後にすることになったのでした。

淡々とすすむ話なので、退屈だという人もいるでしょう。
それはそれで、仕方がないことだと思います。
が、個人的には、その淡々としているところこそが、本作の最大の味なような気がします。

うーん、観てよかった。

『ベルヴィル・ランデブー』も、観なければいけないかな、これは。
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://pantarheibekkan.blog110.fc2.com/tb.php/674-17153672

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫