「マルドゥック・スクランブル 圧縮」

 2010-11-08
テアトル新宿で「マルドゥック・スクランブル 圧縮」を観てきました。

あちこちで冲方丁のファンであることを公言している私ですし、「マルドゥック・スクランブル」といえば私の冲方好きを決定付けた傑作ですから、これを観ないという選択肢は始めから存在しません。
ちなみに、「蒼穹のファフナー」や「ヒロイック・エイジ」でも脚本を書いていた冲方丁が、本作においても原作者自ら脚本を担当しています。

徹底した原作準拠を基本にして製作された本作は、バイオレンスとグロテスクさの面でかなり際どい描写もあり、映倫を通す際に18禁指定を受けそうになったのでシーンを削ることで、最終的にPG12指定に落ち着いたのだとか。
まぁ、「マルドゥック~」を原作どおりにやろうとしたら、そりゃあそうなるでしょう。
しかし、それでも敢えて原作準拠を掲げたスタッフの覚悟には、心の底からの拍手を送らせていただきます。
その辺りを変に妥協してぬるくしてしまったら、本作のテーマがぼやかされてしまいますからね。

映像的にもかなり力の入ったものとなっており、緊迫した65分でした。
なるほど、あちこちで前評判が高かっただけあります。
サブタイトルそのままに、かなり圧縮された内容になっており、その分、予備知識無しで観に行くと話について行けないという人も出そうですが、画や演出で語っている部分もあるので、そこをスクリーンから読み取れるかどうかが、その人にとっての本作の評価がどうなるかの分かれ目かも。
何でもかんでも懇切丁寧に説明するのが良いわけではないけれども、上映時間があと30分あれば、より多くの人にメッセージを伝えられる作品になるのに、と感じられるのは、残念なところ。
R18指定を避ける為にカットした部分などが入っていれば、また多少印象も変わるのかな?

例によって、これから観ようと思っている方もいるだろうということで、詳細は書きませんけれども、これは、続く第2部「燃焼」、第3部「排気」にも大いに期待できます。
映像作品としても「マルドゥック・スクランブル」は傑作となりそうな、そんな予感がひしひしとしてきました。
劇場の大きなスクリーンで観ておかなければ後悔しそうな、そんな作品でした。

上映後にそこはかとなく他のお客さんの感想を小耳にしていたところ、ストーリーが良く分からないという意見の他に、ラストがここで終わるのか、と、あまりといえばあまりに凶悪な引きに苦情を言っている人もいました。
うーん、確かに。
でも、原作どおりなんですよね、それも含めて……。
第2部については2011年としか予告されていませんけれど、こういう引き方をしたのですから、なるべく早めの公開をお願いしたいところ。

ちなみに、削除されたシーンについては、どうやらDVDやブルーレイといった映像ソフトではしっかりと元通りに戻さるらしいです。
これはもう、絶対にブルーレイも買わなければなりますまい。

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