「Piccadilly Circus」

 2009-07-29
ブリティッシュ・ロック好きの錚々たるメンバーが集まって結成されたユニット、ピカデリーサーカスが1999年に発表した1stアルバムが、「Piccadilly Circus」です。
杉真理、松尾清憲、伊豆田洋之、植田雅利、風祭東、橋本哲という面子は、オリコンのヒットチャートを賑わすような名前では無いかもしれませんけれど、非常に豪華な面々が作り上げたのは、あまりにの極上なポップワールド。
ビートルズ他、ブリティッシュ・ロックから自分達が受けた影響を消化し、それを自分達の「今」の音として提示して見せる……おそらく、このアルバムのコンセプト、ひいてはこのユニットが誕生することとなったコンセプトは、そういうことなのでしょう。

どこで読んだのかはちょっと覚えていないのですが、本作のアレンジ作業を進めて行くにあたっては、何よりもまずコーラスワークを重視したそうです。
つまり、この曲のこの部分にはこういうコーラスが欠かせないから、そのコーラスの邪魔になるような音は入れない、というように、バックの、ギターやベースやキーボードといった楽器のアレンジを優先せずに、コーラスの方を優先したのだとか。
で、それが見事なまでにハイクオリティに結実しているのが、ここに収録されている12曲で、この辺りはさすがにキャリアのあるポップス職人達の腕の冴えというべきでしょう。
キラキラした音の粒で全身が満たされる幸せな時間を味わえるこのアルバム、捨て曲と言えるようなものは(ちょっとしたお遊び的な10曲目の「Back Stage Rag」も含め)一切ありません。
また、構成にもかなりこだわっているのだろうと思われ、曲の並び方、繋がり方にも隙が見られません。
ラストを飾る「愛の歴史を始めよう」における重層的なメロディーの重なりが絶品で、初めてこのアルバムを聴き終えた後、かなり長い間その余韻に浸っていたのを、思い出します。
完璧、と言えるアルバムというのは、そうそうありませんけれど、これは間違いなく、その内の1枚だと断言できます。

とにかく、これは名盤!
2003年発売の2nd「Summer of Love」と一緒に、是非、多くの人に楽しんで欲しい作品です。
これだけのメンバーのスケジュールを合わせるのは大変かもしれませんが、そろそろ、3rdアルバムも聴きたいな、と思っているのは、私だけではないことでしょう。
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