カンッチェラーラと別府史之

 2009-06-22
まず、ツール・ド・スイスの最終結果から。
母国スイスの一番大きな大会の、しかも自身の出身地であるベルンで行われる得意の個人TTとあって、ファビアン・カンッチェラーラの走りはスタートから気合が入りまくっていました。
それが空回りして後半に息切れしてしまうのではないかという危惧も一瞬頭をよぎったのですが、なんのなんの、そこはさすがスペシャリスト。
世界選手権を2回制し、北京オリンピックでも金メダルを獲った実力は伊達ではありません。
いくら最大限にアドレナリンが分泌されるような状況でも、ペース配分はしっかりと分かっています。
スイスのTTチャンピオンジャージを纏って(実に6回もTTの国内チャンピオンになっているそうです)ついには2分前にスタートした総合3位のクルイジガーもかわすという、別次元の走りを見せつけてくれました。
最後は、総合首位とステージ優勝のかかった個人TTだというのにゴールライン手前で足を緩めて両手でガッツポーズまで決めてみせる余裕っぷり。
レース開始前には首位と1分以内に多くの選手がひしめいていて、かなりの接戦という印象だったのに、終わってみればカンッチェラーラと2位のトニー・マルティンとの間には2分ものタイム差が開いていたといいう事実から、その走りの異次元っぷりは理解していただけるのではないでしょうか。
J-Sports で解説をしていた永田実さんが、「カンッチェラーラのカンッチェラーラによるカンッチェラーラの為のレース」だと言っていましたが、まさに、そんな感じ。
いやぁ、まさか、カンッチェラーラが最終日の表彰台で総合首位の座に立つ日が来るとはね……。
そんな話を聞かされたら、春先の私であれば、嘘をつくにしてもやりようというものがあるだろうと呆れてしまったかもしれませんけれど、しかし、これは紛うこと無き事実です。
今後、彼の走りが総合狙いの方向に変わってくるのかどうか。
これはなかなか面白いです。

そして、同時期にフランスはピレネー地方で開催されていた4日間のステージレースルート・ド・スッドでも大ニュースが。
こちらはスキル・シマノのツール前の最終調整レースであり、別府史之と土井雪広という2名の日本人選手が出場していたのですが……。
なんとこの大会の第1ステージで逃げグループに入った別府史之が、惜しくもステージ優勝こそ逃しましたが、ステージ2位になる力走をしたのです。
彼はそのステージで山岳ジャージも獲得していて、結局そのまま残り3日の間、そのジャージを守りぬいたとのこと。
山岳賞ですよ、山岳賞。
ツール出場に向けて大きなアピールとなったのは、間違いないでしょう。
正式発表は29日とのことですが、こりゃあ、別府史之が未発表のツールメンバー枠3名の中に入ってくるのは、ほぼ確定的、かな?
もっとも、彼は山岳のスペシャリストではないので、ツールの山岳ステージでこの大会のような走りができるかどうかは別問題ですが、しかしその実力は改めてしっかりと示しましたよね、これで。
6月16日のエントリで話題にした新城幸也に続いて別府史之もツールに出るとなると、今年のツールは、これは日本人にとってはまさに「祭り」。
後は、ツール・ド・ルクセンブルグで好成績を残していた土井雪広がどうなるか。
マズイな、すっかり興奮してしまっています。
明日は仕事なのに、今夜、眠れるかな?
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