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「咎人の星」

 2020-03-14
2013年から積読の山の中に眠っていた、ゆずはらとしゆき の『咎人の星』。
色々な評判だけを数多く聞いてきているこの一大問題作を、今さらながらに読了しました。

本作の帯には「22歳未満の方はご遠慮ください」との言葉が印刷されているのですけれども、これはまさしくその通りの作品。
要するに、エログロな性愛描写がてんこ盛りですから、そういうのが苦手な人は決して手に取ってはいけません。

テロ組織に育てられた<殺人序列者>として惑星規模の無差別大量虐殺に加担した罪を贖うべく、<連盟>に未加入であり蛮族が生息する辺境の<世界の果ての咎人の星>即ち地球で、<情緒回復計画>に則って現地の<奉仕対象>への奉仕を行うことを課せられたハヤタ。
そんな彼が家政夫として働く家の娘、香名子。
物語は、そんな2人が体験することになる出来事を描いている……という紹介をすると、かなり情緒的な物語がそこに繰り広げられているのではないか、というような予想をされるかもしれません。
しかしながら、これはそのような単純な作品ではありません。
というか、1つの小説、として考えた時に、これはどうなんだろうかと疑問に思うようなこともやっていたりします。
作者の思想がダダもれになっているところは、確かに読みどころではありますが、多数の共感を呼ぶような内容でもないだろうし、そういうのはもうちょっとオブラートに包んで提示した方がいいのではないかな、とか、色々なことを考えてしまった作品でした。

一言で表現するならば、「ヘンな本」ということに尽きます。
そして、その尖り具合も含め、これは何とも言えない、一種の異形な作品を読んでしまったなと感じさせられました。
なお、本作の事は、誰にでも薦めているわけではないよ、ということだけは、最後に書いておきます。
この紹介文と、「本館」でもっと詳しく本作を紹介する、来週末に公開予定の「読む」のページとを読んでなお、興味を持ったという人だけが、相応の覚悟の元に、手を出してみるというのがいいんじゃないのかな、と、私はそんな風に思っています。



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