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「横浜大戦争 明治編」

 2019-10-26
蜂須賀敬明の『横浜大戦争 明治編』は、2018年の頭に紹介した作品の続編。

前作は横浜市にある18の区を担当する土地神が横浜ナンバーワンを巡って争うという内容で、ご当地ネタを盛り込んで繰り広げられる、言ってみれば一発ネタな作品でした。
といって、それの続編だからといって、また同じことを繰り返しても意味が無いですよね。
サブタイトルに明治編とあるように時代設定を変えるとして、確かに明治時代は今の横浜とは行政の区割りが全然違っていたわけで、それで新しいネタはある程度どうにかできるとしても、二番煎じであることは変わりません。
となると、果たして第2部なんてものをやる意味が本当にあるのかということが、問題となってきます。
必要のない続編を作ってしまったが故に、せっかく面白かった第1作目の評価を自ら貶めることになってしまった作品も、そんなに珍しいものではありませんからね。
そういう意味で、書店で最初に見かけた時から、これってどうなんだろう、ちゃんとした作品になっているのだろうかと、ちょっとした心配を覚えていたのは否めません。

そんな不安の中で読んだ本作。
幸いなことに私の心配は的中せずに終わっていました。

確かに物語は明治時代の横浜を舞台にしているのですが、その時代の土地神達が争うという形式ではありません。
現代から、西区、中区、保土ヶ谷区の3人の神が明治時代にタイムスリップして、そこで土地神の神器を巡るトラブルに巻き込まれるという物語には、他の区の土地神はほとんど出てきませんでした。
かろうじて、冒頭部分にちょっとだけ出演するだけ。
まぁ、ここで18人もの土地神が明治時代にタイムスリップしたとして、それは書き手としても収集が付かないことになりそうだなということは理解できます。
だから、厳選した3名をセレクトしたというわけですね。

それが適切なものであったかどうか、単なる作者の趣味や愛着ではなくて意味のある者だったかどうかは、できればこれから本作を読んで実際に確認していただければなというところです。
前作と今作とではかなり読み心地が違いますが、これはこれで、面白かったです。何だか普通の作品になってしまったな、という印象はありますが。



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