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今年のツールの総合優勝は

 2019-08-01
2019年のツール・ド・フランスが終わりました。

毎年のように色々なことが起きるのがツールという大会ですが、それは今回も同じでした。
とはいえ、こと総合争いという点については、ここ数年のツールはチーム・スカイが序盤のステージで総合首位の証であるマイヨ・ジョーヌを手にして、その後は盤石の態勢でそれをキープし続けるという構図が定番になっていて、それがある種のつまらなさにもつながっていたりしたのですが……

今年は、少し状況が違いました。
もちろん、結果だけならば最終的な総合勝者はチーム・イネオス(旧 チーム・スカイ)の若きコロンビア人選手エガン・ベルナルであり、タイム差などを見ても、今年も彼らが盤石のレース運びをしたようにも思えます。
しかし、最終盤の第18ステージまでの主役は、イネオスではなく、まさかのドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップでした。

アラフィリップは今年は春先から絶好調で、それをキープしたままツールに乗り込んできました。
昨年と同じように山岳賞を狙っていくのか、それとも複数のステージ優勝を狙っていくのか、そんな感じなんだろなと思っていたのですけれど、想定通りに第3ステージでステージ優勝を獲得し、ボーナスのようにマイヨ・ジョーヌを着用できたことが、彼とチームのその後を大きく変えることになりました。
つまり、その後もシーズン開始以来の好調さを維持した結果、ライバル達の攻撃を交わして総合順位を守り続けるということをアラフィリップが達成し、チームもそれを積極的にアシストしていったのです。
レースの終盤にはピレネーとアルプスという、あまりにも厳しい山岳ステージが複数、それも立て続けに待ち受けていて、さすがにアラフィリップがそこを乗り越えてマイヨ・ジョーヌを着続けられるかは分からないのですが、それでも、できるかぎりそれにチャレンジし続けることを彼らは選択した。
それだけ、マイヨ・ジョーヌというものには価値がある、ということですよね。
そしてアラフィリップもそのチームの動きに応え、自分の実力の限度を上回るような走りを見せてくれました。
具体的には、第19ステージまで。
正直、もっと早くにアラフィリップの手からマイヨ・ジョーヌは奪われるものと思っていたので、これにはびっくりさせられ、また、感動させられました。

第19ステージと第20ステージはアルプスでの山岳ステージで、積極的な攻撃に出たイネオス勢に対してクライマーではないアラフィリップは、第19ステージの峠でベルナルのアタックに置いて行かれてかなり難しい立場になったのですけれど、それでも得意のダウンヒルでタイム差を詰めようとしたところでアルプスを襲った時ならぬ集中豪雪(雹)によりステージが途中終了。
続く第20ステージもコースが大幅に短縮されることとなりました。
これがアラフィリップに対して、それ以上にベルナル他のライバルからタイム差をつけられることを防いだことでプラスに働いたとみるのか、それとも、ダウンヒルで追いつくチャンスを奪ってマイナスに働いたとみるのか。
ここは難しいところですが(個人的には前者だと思いますけれど)、しかし if の世界、たらればの話をしていても仕方がないですよね。

2019年のツール・ド・フランスのマイヨ・ジョーヌ争いの結果はベルナルの総合優勝。
これが全てです。

総合の話だけでかなり長くなりましたので、それ以外の各賞は簡単に。
新人賞のマイヨ・ブランは、対象者であるベルナルが総合優勝というタイムで走っているので、当然に彼の手に。
ポイント賞のマイヨ・ヴェールはステージでも1勝し、それ以外の全てのステージでクレバーにポイントを加算していったボーラ・ハンスグローエのピーター・サガンが獲得。
山岳賞のマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュは、天候が崩れる前の山岳で大きなポイントを稼いでいたアージェードゥゼール・ラ・モンディアルのロメン・バルデがその手にしています。

3週間、21ステージの勝負。
終わってみれば、あっという間だった気もします。
アラフィリップは残念でしたが、ここ数年で一番面白いツールだったと思います。


公式サイトはこちらから

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