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「僕らの世界が終わる頃」

 2019-06-29
過去の著作を少しずつ読み進めている彩坂美月の 『僕らの世界が終わる頃』 を購入。

彩坂美月は、これまでに数作を読み、そしていくつかの書評を読ませてもらった限りでは、青春のちょっとした苦みと、何よりも純粋さをベースにしたミステリーというのが得意ジャンルなのかなと思っている作家です。
それは私の好みとするところでもあるので、これまでの著作を徐々に読み進めようと思ったのです。

公式の粗筋は、こんな感じ。

不登校になって早一年、14歳の工藤渉は暇を持て余し、軽い気持ちで小説を書き始める。物語を作るのは想像以上に難しく、だが驚くほど楽しかった。初めての小説『ルール・オブ・ルール』をネット上で公開すると、予想外の反響が。けれどその途端、渉の身辺で怪事が続く。脅迫メール、不審な電話、そして作中の場面に酷似した殺人未遂事件。現実と物語が交錯する高次元ミステリー!!


これが、ベストセラー作家の熱狂的な愛読者による犯行だったりすると、それはスティーブン・キングそのままになってしまいます。
もちろん、そういうことはなく、アマチュアの、それも中学1年の時に学校で起きた事件が原因で不登校の引き篭もりとなった主人公がネット上の投稿サイトに掲載した自作のミステリー作品がきっかけとなって起きる事件を描く作品となっています。

で、ここに、主人公の初恋だったり不登校となった事件の関係者だったり友人だったり兄弟や家族との関係だったりというような要素が絡んでくるのですが……
そういった、ちょっとした青春小説の様相もあるところが、本作の読みどころですよね。
典型的な構造でベタですが、それだけに鉄板で安定した内容の作品といえましょう。

そんな本作。
ミステリーとしての出来栄えがどうかというのは、以前にも書いたように私自身がミステリーをミステリー的な読み方、つまり謎解きや犯人当てというようなことを意識しながら読んでいないですし、なかなか適切な評価をし辛いところもあるのですが、単純に「物語」としてということであれば、これは、なかなか面白い作品だったのではないでしょうか。
一部の登場人物には、個人的に納得の行かないところが無いわけではありませんが、それもそこまで大きな瑕疵になっているわけではありませんし。



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