FC2ブログ

「そいねドリーマー」

 2019-03-16
百合SF作品として一部ですっかり有名になった『裏世界ピクニック』シリーズは実際、百合だ何だというのを無しにして考えても面白い作品だということで、ちょっと注目していた作家、宮澤伊織の『そいねドリーマー』を購入しました。

昨年7月に発売され、230ページ程の厚さのソフトカバー単行本な本作。
実は、1ページあたりの活字量が少ないので買うのはどうしようかなと半年以上迷っていたのですけれど、ついに重い腰を上げて読むことにしてみたという次第です。

公式の粗筋を引用してみましょう。

夢の世界で今夜もあなたを待っている。女子高生ふたりの“添い寝"が世界を救う――大好評『裏世界ピクニック』著者が贈る渾身の最新作。不眠症により眠ることができない高校生の帆影沙耶は、どんな相手でも眠らせられる金春ひつじと夢の中で“恋人"として出逢う。ひつじの先輩の藍染蘭に適性を見出された沙耶は、彼女たち〈スリープウォーカー〉の一員に加わることに。この街では、眠りの世界〈ナイトランド〉で人の精神に取り憑く睡獣と、夢に侵入して自由に動ける能力者スリープウォーカーたちの戦いが人知れず続いていたのだった。チームで添い寝をすることで、睡獣狩りを順調にこなしていく沙耶たち。しかしそこに、思いもよらぬ暗雲が――彼女たちは人類の眠りを守れるのか? 気鋭のエンタメ作家が贈る、添い寝ドリームSFノベル!


……というようなことになっています。

序盤から中盤を読んでいる段階では、ちょっとふわふわしていて、軽く百合が入ったファンタジー系の作品かと思っていました。
しかし、途中から状況は急変し、一気に不穏さを増していきます。
『裏世界ピクニック』のような生理的にゾクッとくるような怖さは無いのですが、じわじわと沁み込んでくるようなおっかなさのある作品だと言えるでしょう。
大団円と呼んでしまうのはちょっと憚られるところのある、けれどとても静謐なラストもなかなかのもので、かなり面白く読ませていただきました。

何気にアニメ等にするのに向いている話なのではないかという気がするのですが、ちょっと劇場アニメにでもしてみるというのはいかがでしょうか、各スタジオの皆さま。
作品のマイナーさは、百合の要素を前面に押し出した宣伝をすることでカバーできると思いますし。



タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://pantarheibekkan.blog110.fc2.com/tb.php/2043-114277cc

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫