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「筺底のエルピス6 -四百億の昼と夜-」

 2019-02-02
先月半ばに満を持して発売された、オキシタケヒコの『筺底のエルピス6 -四百億の昼と夜-』を読みました。

第4巻までの残酷で容赦ない怒涛の展開と衝撃と絶望に満ちたラストから、不穏さを漂わせつつも、この先に未来が待っているのかなと思わせた第5巻に続いての、コレですか……。
相変わらず、このシリーズは何がどう転がっていくのか予想がつかず、上げたと思えばすぐに落とすストーリーで読者を翻弄してきます。
今回も通常のラノベであれば2冊~2.5冊くらいに相当するような分厚さを誇る『筺底のエルピス』ですが、それでダレるようなことはなく、常にテンションは高く保たれたままで読者を作品世界に引きずり込む力が、相変わらず凄いです。

ここでちょっと、公式の粗筋を引用してみましょう。

「殺戮因果連鎖憑依体―。古来より「鬼」や「悪魔」と呼ばれてきた殺意の媒介者。それを狩るゲート組織の過去には、時空改変システムをもたらした異星知性体の謎が横たわっていた。前途ある若者たちがその解明に挑もうとする中、式務の一員となった百刈圭もまた、鬼狩りの組織が目指すべき新たな標を求め、不死者の首魁“プロフェッサー”が待つ地へと旅立つ。そんな彼らの前に姿を現す、あまりにも巨大な星界の影と、この世の悲痛な真実とは。人類の存亡をかけた、影なる戦士たちの一大叙事詩。終わりが始まる、継続の第6弾。」


これだけ読むと、スケールが大きめの話であることは分かるけれども、よくあるラノベの系統に乗っている、定番の、いわゆる伝奇系バトルものなのではないかと思われるかもしれません。
ですが、仮にそれを理由として本作を読んでいないという方がいらっしゃるとしたら、それはかなり大きな損をしていると言わざるを得ません。

これは、この粗筋に書かれているよりも広く、激しく、エゲツなく、そして抜群に面白い話です。
特に今回は、物語の背景設定となる部分が色々と明らかになっていく1冊だったのですが、その内容が、これまたとんでもない。
もちろん、悪い方向でとんでもないのではなくて、良い方向で、とんでもないのです。
第5巻までだけでも傑作と呼べると思っていましたが、それを楽々と上回るものを提示してくるとは、本当に、底の見えない作品です。

物語はこれからラストに向かっていく段階であり、まだ開示されていない謎がはっきりする時には、またかなりの衝撃が待っているのだろうかと思えば、わくわくしてたまらなくなります。
パンドラの筺に最後に残された希望(エルピス)を、登場人物たちがいかにして手にするのか、そもそも手に入れることができるのか、最後に待っているのはこれまで以上の悲嘆と同国ではないのか、救済は本当になされるのか。
今ならばまだこの、作者に翻弄され圧倒されまくる面白さが行きつくラストシーンを、オンタイムで楽しみながら待つメンバーに参加することができます。
今の日本に生きていて、エンタメ小説を好み人であれば、これを読まないで済ますのはもったいないですよ。



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