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「ぼくの映画 ~学園一の美少女をヒロインにキャスティングしてゾンビ映画を撮ろう~」

 2018-09-14
かなり前に出た本ですが、本屋で何となく棚を眺めていたらパッと目についたので、これは読んでみようかなと試しに買ってみたのが、金子跳祥の『ぼくの映画 ~学園一の美少女をヒロインにキャスティングしてゾンビ映画を撮ろう~』です。

本作、内容的には、スクールカーストの底辺に属し、周りからはキモい映画オタクとして見られている主人公が、自身の属する映画研究会の文化祭発表用の作品を、監督兼脚本家として仲間の部員と共に製作する、という、オーソドックスな青春モノになります。
で、その作品の主人公であるヒロインを誰に頼むのか、そもそもその依頼を受けてくれるのか、というところから、物語が動き出すわけですけれども、その辺がどうなっているのかは、実のところ本作のサブタイトルが全て語ってしまっていますよね。
書店で本作を目にした人が、果たしてこれは一体どういう物語なんだろうと悩まなくていいというメリットがあるにせよ、こういうところで思いっきり内容をバラしてしまっているというのは、これは、どうなんだろう?
まぁ、その「学園一の美少女」がどのようにしてスクールカースト下位の者たちが作る映画のヒロイン就任を承諾するのか、とか、その後の流れとかは、サブタイトルだけでは分からないと言えば、分からないのですが。

これはネタバレになってしまうのでですけれども、あとがきによると、作者は「健全な失恋の話を書きたい」と思って本作を執筆したとのこと。
実際に読んでみると、ヒロインもまずまず魅力的に描かれていますし、その狙いは、かなりしっかりと達成できていると考えてもよさそうです。

ただし、それならばそれで、できればこの物語には、最低でもこの2倍の文章量がほしかったところですね。
ただでさえ1ページ当たりの文字数が少ない割り付けなのに、ページも200ページ程度しかないので、物語がまるでダイジェストのようになってしまっているのは、少し問題です。
物語の描く失恋が真に迫るものになる為には、その前段階としての片想い、交流の段階が丁寧に描かれていかなければならないのに、そこがいかにも薄くなってしまっているのです。
せっかく、いい青春モノになれる要素のある作品なのに、その所為で、私の中の評価は、どうしても1ランク~2ランク、落ちてしまいました。

もったいない。



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