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「探偵AIのリアル・ディープラーニング」

 2018-07-21
何となく面白そうだなという予感を覚えたので、早坂吝の『探偵AIのリアル・ディープラーニング』を購入。
コンピューター将棋に実際の棋士がなかなか勝てないという話もあるように、AIの進歩とそれに伴う人間の失業、シンギュラリティーといったテーマは、ここ数年特に注目されているようで、コンピューター系やビジネス系の雑誌のみならず、普通の週刊誌等にも関連記事が載ったりしていますよね。
キーワードとして頻出するのはビッグデータとディープラーニングで、例えばその道の専門家の人等には、それだけではない、問題はもっと広く複雑だ、と言われてしまうのかもしれませんけれども、門外漢や素人には、それくらいの理解が程よいところなのではないかな、と個人的には思います。
もちろん、そこからこの問題に興味を覚えたのであれば、それはもう、いくらでも深く、細かく、様々なことを調べまくって詳しくなればいいというのは、言うまでもありません。

さて、今回紹介する『探偵AIのリアル・ディープラーニング』ですが、これは、読み方によってはAI技術に関する知識を楽しみつつ深められそうな1冊かもしれません。
というのも、本作中のそれぞれの章が、「フレーム問題」「シンボルブランディング問題」「不気味の谷」「中国人の部屋」など、AIの進歩について話をしようという時に頻繁に出てくるトピック、AIやアンドロイドの開発を語る時にはお約束となるようなキーワードがタイトルとなっており、その内容的にも、それ等の問題が事件に大きく関係するものとなっているからです。
つまり、これ1冊を最初から最後まで読んでいけば、誰でもこの辺の問題に少し詳しくなれるという効果が期待できるというわけ。
ただし、これ等は非常にベーシックな問題なので、あくまで入門編的な知識を得ることができます、という程度のことではありますが。

さて、そういった副次的な効果もある本作。
単純にミステリーとしての出来はどうなのかということなのですけれども、それなりにミステリー(主に“ライト”ミステリーですが)を読んでいるとはいえ、私はこの手の本のページを捲る時に「解決編に入る前に、自分で謎を解いてやるぜ」というような、正しいミステリファン的な読み方はしていないので、謎解きの出来栄えがどうこうと言える立場にはありません。
完全に普通のエンタメ系の物語を読むのと同じスタンスで手にしていますから、この手のジャンルの作品は。
なのでそういう視点で言わせてもらうのであれば、これはなかなかに面白く、楽しめた作品だでした
。作者の他作品も読んでみなければならないかな、というくらいに。

ちなみに「早坂吝」は「はやさかやぶさか」と読むのですが、このペンネーム、ちょっと悪ふざけじゃないかなぁと思って作品歴を調べてみたら、普段はバカミステリー(や、エロミステリー)を多く書いている人なんですね。
そういった作品でもロジカルな視点はあくまでしっかりとしているらしいので、本作は、さおういう面が特に強く出た作品ということなのかもしれません。



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