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フルーム、凄すぎる……っ!!!

 2018-05-29

2018年のジロ・デ・イタリアが、先の週末に終了しました。
今年のジロを一言で表現するとしたら、「奇跡の大逆転」ということに尽きるでしょう。
正直なところ、こういうスポーツの結果などについて何か書いたり言ったりする時に、安易に「奇跡の」というフレーズを使うのはあまり好きではありません。
しかし、それにしても、今年のジロは「奇跡の」と言わざるを得なかったです。
それくらいに凄い大逆転劇でした。

ちなみに、ジロ・デ・イタリア終盤での総合逆転ということだと、2年前の2016年にアスタナ(当時)のヴィンツェンツォ・ニーバリが最大4分43秒まで開いた差を複数のステージで詰めて総合優勝を成し遂げたというのが記憶に新しいところです。
それに比べて、今回の逆転タイム差は少ないのですけれど、しかし、その逆転の仕方が凄かった。

第18ステージ開始時に総合首位だったミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツは同ステージの頂上ゴールで少し調子を崩した様子を見せてライバルに弱みを見せましたが、それでも2位であるチームサンウェブのトム・デュムランには28秒、3位であるバーレーン・メリダのドメニコ・ポッツォヴィーヴォには2分43秒、4位であるチームスカイのクリストファー・フルームには3分22秒の差をつけていました。
これまでのステージでの彼の走りを考えれば、18ステージこそいわゆるバッドデイでタイムを落としましたが、このまま逃げ切ってみせるのではないかと多くの人が考えていたはずです。

しかしイェーツはこの日だけのバッドデイというのではなくて、実は、ここまでの3週間で彼の肉体に蓄積していた疲労は、既に限界に達していました。
続く第19ステージ、今大会の最高峰(チマ・コッピ)を含む厳しい山岳山頂ゴールステージで、中盤移行に連続する登坂の最初、山頂付近に無舗装区間を含むチマ・コッピのフィネストレ峠で、イェ-ツはついに集団からズルズルと遅れだしてしまいます。
それを受けて活性化した集団の中から、なんとフルームが単独でアタック。
比較的大きなタイム差があること、残り距離が80キロ以上あること、フルームただ独りのアタックであること等から、集団はこれを一旦見送ります。
残ったメンバーが協調して徐々にタイム差を縮めて行き、どこかでフルームを捕まえればいい、という判断ですね。通常であれば、それで問題はありません。

ところが、今回はこれが、通常通りには行かなかった。

協力して先頭交替をしながらフルームを追うべき総合上位の選手の中にヤングライダー賞を争っている2人がいたこと、その2人は総合5位であるグルパマFDJのティボー・ピノとのタイム差も逆転可能なレベルだったこと、その他諸々の思惑が絡んだこともあって、フルームを追う追走の動きが微妙に噛み合わなかったのです。
そうこうしている内にフルームの逃げは長距離山岳個人タイムトライアルのような様相を呈してきていて、その走りはタレるどころか、ますます鋭さを増し、集団とのタイム差をどんどん広げて行きます。

結局フルームは2位に3分以上の差をつけてステージ優勝。
80キロの大逃げを成功させた結果、2位のドゥムランに40秒という差を得て総合首位の座に一気に躍り出ることになったのです。

フルームは続く第20ステージも走り切り、最終日ローマでの表彰台の真ん中で、総合優勝の証であるピンク色のジャージ、マリア・ロ-ザを誇らしげに着用しました。

これで、昨年のツール、ブエルタに続き、同年ではありませんけれども3大グラン・ツール連続制覇という、とんでもない記録も打ち立てたことになります。

なお、フルームは山頂ゴールの2ステージで優勝をしたことと、それ以外のステージでもライバルに負けずに堅実にポイントを加算していたこともあって、山岳賞ジャージ、青色のマリア・アッズーラも獲得しています。

また、ポイント賞の紫色のジャージ、マリア・チクラミーノは、今大会に初めからチームとしてこれを狙って参加してきたクイックステップ・フロアーズのエーススプリンター、エリア・ヴィヴィアーニが獲得。

25歳以下の選手が対象となるヤングライダー賞の白色ジャージ、マリア・ビアンカは、アスタナの若手コロンビア人ミゲルアンヘル・ロペスの手にするところとなりました。
彼と争ったモヴィスターのリチャル・カラバスも、母国であるエクアドルに各賞ジャージを獲得するという初めての成果を持ち帰るべく、最後の最後まで全力で攻撃を仕掛けてはいたのですが……
さすがに40秒以上あるタイム差を逆転させてくれるほど、アスタナもミゲルアンヘル・ロペスも甘くはありません。

幾つかのレースを挟んでから、次は、7月のツール・ド・フランスです。
フルームの今年のスケジュールでは、ツールにも出場して、いわゆるダブル・ツールを目指すと言っているのですけれど、今回のジロでの疲労もあるでしょうし、どのようなことになるのか、これも楽しみです。

ジロ・デ・イタリア2018 コースマップ
公式サイトはこちらから
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