「筺底のエルピス5 -迷い子たちの一歩-」

 2017-09-02
第4巻の衝撃的な展開とラストに打ちのめされた読者を大量生産したのが、オキシタケヒコの 『筺底のエルピス』。
その作品の、1年2ヶ月振りの続巻である、第5巻を読了。

まさしく待望の、という表現が適切な1冊なわけですけれども……
4巻ラストの、あの凄惨さ。
慟哭。
喉の奥から絞り出され魂を締め付けるような絶望から、どのように物語が続くのか、不安が無かったわけではありません。

あの悲惨さを更に突き詰められるのも厳しいし、あれだけの展開で描かれたことを忘れたかのように描かれても、それはそれで物足りない。
それでも、あの苛烈さを体験したヒロインには、それが例えひと時のものに過ぎないとしても、何らかの救いや安らぎがあってほしい。
そんな風に思って読んだ第5巻。
480ページ超という分厚さでありつつ、冗長なところは一切無い、密度の高い話が今回も繰り広げられていました。

これで、内容的には第4章の前半部分だというのですが、「上げて、下げる」がドラマ構成の定番だとすれば、次の第6巻で、またキツい展開がやってきたりはしないかと、それが心配にもなってきます。
実際、色々と先が不安になるような要素、これは今後の仕込みの伏線なんじゃないかという不穏な一文とか、何ヶ所か、あったんですよね。

作品タイトルからすれば、物語の完結の暁には、そこに希望がある、と思いたい。
思って大丈夫、ですよね?
間違いなく傑作と呼ばれる作品となると思われる本作ですので、未読の人は、今からでも手に取ってみるべきです、絶対に。



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