「真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者」

 2016-12-24
今回、「本館」に先がけた読了本紹介に選んだのは、大沼紀子の『真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者』。
シリーズ第1作である『真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ』から『午前1時の恋泥棒』、『午前2時の転校生』、『午前3時の眠り姫』と続いているシリーズの5作目になります。

今回は主人公である篠崎希美の出生と、その親の世代のエピソードが語られる内容。
つまり、これまで曖昧にされていた部分が次々と明らかになっていくことに、いよいよもってシリーズの完結も近づいてきたんだなぁと、しみじみと感じ入る1冊となりました。

とはいえ、登場するキャラクターは今まで通りに、かなり飄々としている部分も多くみられます。
その一方で、特に今回、物語の展開はかなりヘヴィーなものですし、ボリューム的にも560ページ程と物理的になかなかの厚みがあるエピソードなので、かなりの読み応えでした。
これだけの厚みがあると全体的に締まりのない感じになってしまうことも良くあることですが、とりあえず、全体を通してしっかりとした緊張感で読ませてもらいました。

サブタイトルの変遷を見てもらえばわかるように、このシリーズは巻を進めるごとに1時間ずつ時間が進んでいます。
このことについて、以前より、「新しい1日(即ち新しい生活)の始まる深夜0時から始まって段々と夜明けが近づいてくる」のだろうと思っていましたが、今回は、そんなわけで日が昇りだし街が目を覚ましていく午前4時のエピソードでした。

前巻読了時の私の想定では、このシリーズは「午前6時」くらいが完結なのではないかなと思っていたのですけれど……
この様子だと、あるいは次の巻、「午前5時」が完結編となってもおかしくはなさそうです。

まぁ、やりようでは「午前7時」くらいまで引っ張ることもできそうですけれど、その辺は作者と編集者の思惑と、そしてこの『午前4時~』の売上次第、でしょうか。
変に引き延ばしをして間延びした話にしてもらいたくはないですが、まだはっきりと決着がついたわけでは無いこともありますから、その辺りをどのようにするか、で、残りの巻数が左右されそうです。

 真夜中のパン屋さん
 午前4時の共犯者
 (ポプラ文庫)

 (2016/3/15)
 大沼 紀子
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