やはり、フルームは強かった

 2016-07-26
2016年のツール・ド・フランスも3週間全21ステージのの日程を無事に終え、先の日曜を以ってパリのシャンゼリゼまでゴールしました。
大会期間中にあったニースでのISのテロ、そしてミュンヘンの銃乱射の影響を受けて、最終日のシャンゼイリゼ周回はパスするという話も出ていたのですがテロに屈しないという姿勢を示すという意味もあるのでしょう、レース後のパレード走行こそ中止になったようですが、コース自体は予定通りにシャンゼリゼを周回するということに。

個人的な意見ですが、仮に今年のツールを一言で表そうとしたならば、「風」ということになるのではないかなと思います。
風によって勝負に多大な影響を及ぼす直接的かつ致命的な落車があったとか、そういうことは幸いにもなかったと思いますし、いやいや、それは違うんじゃないか、という意見をお持ちの人もいらっしゃるとは思いますけれども、私の中では、やはり「強風」が全体を通じて強烈に印象に残っているのです。

例えば、総合優勝候補として挙げられた1人であったモヴィスターのナイロ・キンタナ。
彼は軽量級の選手なので、強い風の吹くようなステージでは、どうしてもその影響を受けずにはいられませんし、実際、本来ならば彼が攻めに出る場所であったところで、それ以前のステージの向かい風などにより蓄積した疲労を抜く為の無難な走行をせざるを得なくて、結局それが最後まで響いて、総合順位を上げられなかったのではないかという気がします。
無論、実際のところがどうだったのかは、本人やチームにしか分からないところでしょうけれど。
それでも、総合3位の成績を残したのは、さすが、というところですね。

で、そういうことなど諸々の影響があり、総合優勝は結局、昨年の勝者であり2連覇となるチームスカイのクリストファー・フルームの手に。
フルームはアグレッシブな走りを見せていましたし、実際強かったので、これは妥当な結果でしょう。
どうやってフルームをアシストするチームスカイの鉄壁の体制を崩していくのか、ここ数年、それがライバルチームにとっての大きな課題になっていますが、その答えは今年も出なかった、ということに。
まぁ、フルームは実際、人間的な意味でも賞賛するに値するチャンピオンだと思いますし、ここは彼(と彼のチーム)を賞賛するのみ、です。

山岳賞は、総合優勝を狙ってツールに参加したチームリーダーのアルベルト・コンタドールを、第1、第2ステージでの落車によるコンディション悪化からの第9ステージ途中リタイアで失ってしまったティンコフの、山岳アシストであるラファル・マイカが、コンタドールが去った後のレースにおいて、狙ったステージを外さない決め打ち的な走りを見せて獲得しています。

また、ポイント賞は、こちらは驚異の5年連続となる、同じくティンコフのピーター・サガンが獲得しました。
彼はちょっとした山岳ステージであれば、逃げ集団に入って普通にこなしてみせて中間スプリントポイントを稼げる選手なので、いわゆるピュアスプリンターではちょっとポイント賞争いで太刀打ちはできないでしょう。
ティンコフとしては、1番の目標だったコンタドールの総合優勝こそ残念ながら成らなかったものの、ステージ勝利もあり、かつ、ポイント賞と山岳賞を獲ったので、チームとしては大いに成果のあったツール・ド・フランスとなりました。
このチームが今年で解散することが決まってしまっているというのは、非常に惜しいことです。

25歳以下の選手が対象となる新人賞は、オリカ・バイクエクスチェンジのアダム・イェーツ。
何度もメイン集団ちぎれそうになりながらも何とか総合上位陣について行った成果であり、これは彼のこのツール以後のレースにおける彼の走りにも、ちょっと注目をしておく必要がありそうです。
私が個人的に新人賞候補として推していたエティックス・クイックステップのジュリナン・アラフィリップは、まだまだ実力不足ということか、新人賞争いには中盤以降、絡むことができませんでした。
まぁ、アラフィリップについては、ひとまず来年にかけての成長に期待、というところでしょうか。


なお、日本人として唯一今年のツールに出場したランプレ・メリダの新城幸也も、危なげなくシャンゼリゼのゴールを迎えています。
これで、自身6回目のツール完走になりますね。
今年もステージ優勝の夢は叶いませんでしたが、敢闘賞も1回獲りましたし、春先に大腿骨を骨折してからの回復と考えれば、できすぎなくらいのツールだったと言えるかも。


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