ドラマ「重版出来!」

 2016-05-22
私は普段、ドラマはほとんど視聴していません。
それは、これは観たいと思わせてくれるようなものが、あまり無いというのが第一なのですが……
某事務所や某事務所のアイドルだったり、その時に絶賛売出し中の新人女優が、その役に合うか合わないかも考えずにとりあえずキャスティングされていたり、最近はそういうのが非常に目についたりして、なんだかなぁという感じだった、というのも大きいところ。
中でも原作ものは、もともと抱いていたキャラクターや物語へのイメージが、グチャグチャにされることも多くて、特に敬遠してしまいます。

そんな中、駅のホームに掲示されていたポスターのキャスティングを目にして、これは試しに第1話を観てみようかな、と久しぶりに思ったマンガ原作ドラマが、今シーズンはありました。
それが、「重版出来!」。
ジャニーズもAKBもEXILEもいない、いわゆる若手イケメン俳優をフューチャーしているわけでもない、実力派を中心に、原作のイメージに合うようなキャスティングをしているところに、好感を覚えたのです。

そうして観た第1話が、これが、なかなか良かったんですよね。
主演の黒木華以下、脇を固める役者達の演技も抜群で、原作との違いに違和感を覚えることもなく、非常に楽しく観れたのです。
で、これは、毎週きっちりと視聴すべきであるな、と思った次第。

その後も、基本は原作を上手くなぞりつつ、1話ごとに綺麗に話をまとめて、毎週、心地よい余韻を生み出してくれていたことドラマ。
作中に登場する原稿には名だたるマンガ家が作画協力をしていることも話題になっていたりしましたが、やはり、何といっても、出演している役者が皆、しっかりと役作りをしたうえで熱演をしているのが、いいんですよね。
制作スタッフと出演者、その他、このドラマの制作にかかわっている全ての人が、原作に対する深い理解と愛情を持っているのかな、と感じています。

そんなドラマ「重版出来!」のことを、放送開始から1か月半以上が過ぎた時期、つまり、折り返し点も過ぎたこの段階で、何故改めてこのブログで取り上げたのか。
それは、先週放送された第6話が、非常に優れていたから。

第6話は、原作コミックスでいうと第3巻から第4巻。
主人公が同人誌即売会の出張編集部で持ち込み原稿を読んだ新人マンガ家2名の、デビューまでの経緯その他を描くパートの、その第3回目です。
この回は、先輩編集者である安井に大きく焦点を合わせたエピソードだったのですが……
その安井を演じている安田顕の演技が、実に、実に、実に、とんでもなく素晴らしいものだったのです。

安井のキャラクター造形には、ドラマオリジナル要素というか、原作でそういう描写が全く無いわけではないものの、そこまでのことは触れられていなかったという部分を膨らませていたのですが、これが、ベタではあるものの、かなり効果的でした。
それが、全て脚本段階でそうなったものなのか、あるいは安田顕が原作や脚本を読み込んだうえで、演技プランとして行ったものなのか、それは分からないのですけれど、第1話から作りこまれてきた安井というキャラクターの、これまでの積み上げたものがあっての、あの、表情(特に目)ですべてを語る演技、もう、すっかり打ち抜かれてしまいました。
申し訳ないながら、今まであまり知りませんでしたけれど、安田顕、凄い役者ですね。

そして、次の第7話はムロツヨシ演じる、ベテランマンガ家三倉山のチーフアシ、沼田のエピソード。
原作既読者として言わせてもらうと、これも、凄い回になるであろうことは必至です。
下手な役者の三文芝居だと興醒めになるところですが、ムロツヨシならば、そこは心配ないでしょうしね。

群像劇として秀逸な完成度となっているこのドラマ、原作のどの部分までやるのか、この先も、楽しみです。
これは、Blu-ray が是非とも出てほしいなぁ。
そうしたら、間違いなく買うのに。

(公式サイトはこちらから)

 重版出来! 7巻
 (2016/3/30)
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 TBS系 火曜ドラマ
 「重版出来! 」
 オリジナル・サウンドトラック

 (2016/6/8) 
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