「下読み男子と投稿女子 -優しい空が見た、内気な海の話。」

 2016-05-21
「本館」更新前の読了本紹介として今回選んだのは、1年前に発売されたものなのがちょっとアレですけれども、野村美月の単発作品、『下読み男子と投稿女子 -優しい空が見た、内気な海の話。』です。

これは、ラノベ新人賞の一次選考下読みバイトをしている男子高校生と、ラノベ作家になることを夢見て新人賞に応募を続けている女子高生の、青春ラブストーリー。
この基本設定を観ればすぐにお分かりになると思いますが、当然、主人公は彼女の書いている原稿を読んでアドバイスをする等、夢の実現に向けて手助けをしていくという展開になるわけです。
その結果がどうなるのかは、まぁ、お約束として分かりきっていることではありますが、どの程度のところまで達成されたことにしたのか、実際に読んで確かめていただきたいところ。
まずまず、無理のないところに落ち着けたかな、というように、私は感じました。

本作については、まず、何といっても、そもそも高校生が下読みバイトをするということに無理があるのではないか、ということが気になります。
一応、その理由について一定の説明は、あります。
現実味がどこまであるかはともかくとして、筋は通っていますし、ここはそんなに目くじらを立てるようなことでもないでしょう。
そもそも、最初から、リアリティーを重んじているような作品でも無いのですから。

で、青春恋愛小説としての本作は、最初から最後まで徹底して爽やかさで満たされた作品であり、それはもう、いい歳をしたおじさんたる私としては、ちょっと尻がむずがゆくなるくらいのピュアっぷりです。
無論、それが本作のいいところであり、そのこっ恥ずかしいテイストをニヤニヤしながら読むのが醍醐味。
登場人物が全て優しい人ばかりなのは現実味の薄いところですけれど、こういう作品で、特に1冊で完結するようなものであれば、それはそういうものだと割り切って正解でしょう。
一部、ヒロインに関する描写で、「いい加減クドくてたまらないな」と言いたくなる部分があるのはマイナスですが、もともとこの手の純な恋愛モノは好きなので、結構気に入る1作となりました。

 下読み男子と投稿女子
 -優しい空が見た、
 内気な海の話。
 (ファミ通文庫)

 (2015/6/29)
 野村 美月
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