「その白さえ嘘だとしても」

 2016-02-07
昨年8月に紹介した「いなくなれ、群青」の続編、「階段島」シリーズの第2弾となるのが、今回「本館」に先がける読了本紹介に採り上げた、『その白さえ嘘だとしても』。

前作は、真辺由宇という、かなり強烈で特殊な性格・思考回路の持ち主の紹介編、彼女をシリーズのヒロインとして確立する為の内容だったと言ってもいいかもしれないものでした。
それに比べ、今回はその個性をさらに際立たせることを目指している感じ。
具体的には、他人に価値ある人間だと思われたい、人に好かれ、頼られる存在である為に、相手の意を汲み推し量り視線を読んで望まれる自分であることを振る舞うのを、幼い頃からの行動規範に置いていた、いわば由宇とは正反対の場所に立っているようなキャラを出して、その違いを描いています。

正直、ドラマの作り方、構成の仕方としてはベタです。
そこまで極端な人物がそうそういるものか、というところが、いかにもご都合主義的に思えるかもしれません。
ですが、そこは、物語の舞台となっている「階段島」の設定が上手く効いているので、不自然さも緩和されている印象です。

「階段島」の謎は今回もその1つが明らかになっており、このまま、シリーズ1冊ごとに段々と謎が明かされていくという体裁になるのでしょう。
とりあえず、第3作目は、なるべく早めに読もう、かな?

 その白さえ嘘だとしても
 (新潮文庫nex)

 (2015/05/28)
 河野 裕
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