「ピアノの森」全26巻

 2016-01-11
2週連続して、マンガの読了本紹介です。

1998年の連載開始から、途中に中断期間も挟みつつ18年かけて完結した作品の最終巻が、昨年末に出た 一色まこと の『ピアノの森』第26巻。
コミックスでもこうして完結したことを受けて、このたび全巻を大人買いして改めて最初から最後まで一気読みしてみました。

町はずれにある、脛に傷持つ無法者、犯罪者たちが集まった淀みきった一画、「森の端」に生まれ育った少年、一ノ瀬海がピアノに出会ってピアニストとして身を立てる夢を追う物語。
こう書くと、かなりシンプルなストーリーですが、実際には本作はそんなに単純ではない、一筋縄でいかないプロセスが色々と待っているわけです。
「森の端」のモデルになったのは、あるいはあの辺りのことなのかなという想像もできますけれども、しかし、それはあくまで私の勝手な想像。
「森の端」に関しては、それはいくらなんでもフィクションの度合いが強いのではないか、と思われるようなことも起きます。
けれども、そういう部分が物語に嘘くささを加えて面白さを損なうということはなく、むしろ海を取り巻く環境の悲惨さや生々しさを上手く薄れさせてくれる。
適切な表現かどうかは分かりませんけれども、ストーリーをある種の「ファンタジー」として昇華させてくれる効果を持っていたようにも感じられます。

ネタバレ回避の為に詳しくは書きませんけれど、ここまで続いた作品の締めくくり方としてはベストであるとしか言えない素晴らしいラストも含め、これは、まさしく「大傑作」と呼ぶに相応しい作品だと確信しています。

とりあえず今は、このラストの心地良い余韻に浸っていたいですね。

 ピアノの森(26) <完>
 (モーニング KC)

 (2015/12/22)
 一色 まこと
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