「幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部」

 2015-12-16
久し振りの、「本館」更新に先がけた読了本紹介です。

今回選んだのは、山本弘の、ビブリオバトルが題材の青春小説「BISビブリオバトル部」の第2弾である「幽霊なんて怖くない」。
ビブリオバトル、と言われても良く分からないかもしれません。
私も本作を読んで初めてその存在を知ったのですが、簡単に言うならば、バトルに参加する各人がお互いと観客に向けてそれぞれのお薦め本を5分間でプレゼンテーションし、その後の質疑応答を経て、どの本が一番読みたいと思われたかを参加者と観戦者全員の投票により決定するという競技です。

第1作目が非常に面白かったので、この第2作目も、大いに期待して読み始めました。

ちなみに、本文が400ページちょっとあった1作目に比べると、これは同270ページほどと、結構スリムになっています。
個人的には分厚い本は大好物なので、書店を見かけた時に少々残念にも感じました。
もちろん分厚いことがイコール面白いことを意味しているわけではありませんが、やはり読み応えがあるというのは、それだけである種の楽しみを形成しますから。

さて、今回のシリーズ2作目では部活モノの定番である夏休み合宿と、その後に公営図書館の依頼で行った「戦争」を統一テーマに設定したビブリオバトルの様子を収録しています。
このテーマは様々な主張が入り組んでいて、なかなか微妙な問題になってしまっている部分もあるだけに、うかつな書き方をすれば右もしくは左の皆様方から色々と難癖をつけられかねないところですが、その辺は上手くこなせていた印象です。
テーマに即した紹介本のセレクトも、いい感じでした。
第1作、そしてこの第2作と続けて非常に面白く読ませてもらいましたので、このシリーズにはこれからも続いてほしいものです。

最後に若干のネタバレですが、図書館主催のビブリオバトルの2回目のテーマが「食」であると知った主人公(の1人)伏木空が即座に連想したのが、筒井康隆の「最高級有機質肥料」だったところが、個人的には最高にツボでした。
同作、確かあれは小学生中学年の頃に自宅にあった短篇集「ベトナム観光公社」で読みましたけれど、実に衝撃的でしたっけ。
ああいう作品を小学生の時分に読むというのは、実は結構有意義なことなのかもしれない、なんてことを思ったり、思わなかったり。

 幽霊なんて怖くない
 BISビブリオバトル部

 (2015/6/22)
 山本 弘
 商品詳細を見る
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://pantarheibekkan.blog110.fc2.com/tb.php/1526-c47d2507

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫