「いなくなれ、群青」

 2015-08-07
前回のエントリで書いたように、8月の前半はこちらのブログの更新も自粛気味にする予定です。
活字中毒な私としては、なかなか厳しいところもあるのですが、勉強に集中するべく、読書についても4月くらいからは極度に制限をしてきました。
そんな中、ちょっといまさらですが、2作目も発売になっていることだしということで手に取った河野裕の『いなくなれ、群青』が、今回、「本館」の更新に先がけて紹介する読了本になります。
三省堂書店神保町本店で、発売月である2014年9月の文庫売上ランキング1位になったという1冊です。

主人公の少年がある日突然、それまでの一切から切り離されて迷い込んだ島、「階段島」。
ここで暮らすおよそ2,000人の人々はみな、どうして自分がそこにやってくることになったのかを知らず、島にやってきた際の記憶を持たず、そしてその島から出ることができない。
そこは捨てられた人々の島。
ここにやってくることになった人たちはみな、何かを失くしていて、その「何か」が何なのかを思い出せれば、その人は島を脱出することができる、というのが、本作の世界設定です。

物語はこの「階段島」で主人公が幼馴染の少女に再会することから始まるのですが、この少女の設定が、かなり強烈。
こういう性格の人間はいない、とまでは言いませんけれども、正直、ここまで極端な人には会ったことがありません。
そこに違和感を覚えつつページを捲っていたのですが、最後まで読み終えて、なる程、こういうことだからこそ、彼女がこんな感じなのだなと、納得しました。
ネタバレになるので詳しくは書きませんけれども、これはなかなか良くできています。

2作目も買ってみようかなと思うのですが、今回と同じ少年少女が主人公になっているのか、それとも次作では主人公が交代するのか、「階段島」についてはまだ分かっていないこともあるので、その辺りが題材になっているの、かな。
ランキング1位になったというのも分からないでも無い、ちょっと面白い作品でした。

 いなくなれ、群青
 (新潮文庫nex)

 (2014/08/28)
 河野 裕
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