「雨のティアラ」

 2015-07-06
今回、「本館」に先がけた読了本紹介に選んだのは、『マリアさまが見てる』シリーズ(集英社 コバルト文庫)で有名な今野緒雪の『雨のティアラ』。
オルコットの若草物語などの作品をイメージしたんだろうな、と思わせられた少女小説です。
このオレンジ文庫というのは集英社が今年の1月に新しく創刊した文庫のレーベル。
おそらく、なのですが、同社の少女小説の一大レーベルであるコバルト文庫の対象年齢をより引き上げて、大人が読めるライトな少女小説を目指しているのかな、と思われます。
これは、その第1回発売ラインナップの1作でした。

さて、本作ですが……まぁ、正直言ってご都合主義的な部分はあります。
なので、物語が全体的にリアリティーの薄い、ふわふわとしたおとぎ話を読んでいるかのような感触が終始付いて回っていて、それがストーリー展開その他に物足りなさを呼び込んでしまっているのは、否定できない欠点ではないでしょうか。
コバルト文庫であれば、これくらいでばっちりだということもできそうですけれども、それよりもターゲット年齢を上げているのであろうオレンジ文庫では、もうちょっと重みを持たせたストーリーテリングでも良かったのではないかと思わないでもありません。

過剰な物語にしたくは無いという考えから、余分なな要素をとことん削ぎ落としてシンプルにしようとした、その結果なのだろう、という意見もあるでしょう。
が、それにしても淡白すぎる、かな。

面白くないわけでは無いのですが、あと少し、何かが欲しかった。
そんな作品でした。

 雨のティアラ
  (集英社オレンジ文庫)

 (2015/01/20)
 今野 緒雪
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