「珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで」

 2015-03-30
今回は、岡崎琢磨の『珈琲店タレーランの事件簿』シリーズ第4作を、「本館」更新前の読了本紹介に選んでみました。

前作のチャレンジは空回りに終わってしまっているかなとも感じていたので、その次に刊行される4作目がどんな風になるのかと思っていたのですが、なる程、こう来たかという感じです。
構成が単調になるのを防ぐ、マンネリに堕すのを防ぐという意味では、これは悪くない手だと思いますが、本来の主人公ペアがほぼ顔を出さないようなエピソードも多いので、どうしても番外編集、スピンアウト作品集という印象を覚えてしまうのも、また事実。
この辺りのバランス、どの程度の兼ね合いにするのかは、作者がこれから学んでいかなければいけない課題なのかもしれないな、と感じました。

で、その内容なのですけれども……
謎解きの部分に多少の強引さがあるのは、ミステリやSFのジャンルには良くあることです。
それに、本作自体、ミステリー風ラノベ(と言うよりは、ラノベ風ミステリーと言ってあげた方が、送り手側には優しいのかもしれませんけれど)なので、私はあまりそこは気になりませんでした。
キャラクター小説に本格的なミステリー要素は求めない、って、何気にひどいことを言っているような気もしますが、つまり、そういうことです。
ですが、ネットでレビューを見る限り、その強引さ、ミステリーとしての完成度をマイナスポイントに挙げている人も一定数いらっしゃるようですね。
本作がミステリーを謳って販売している以上、それはそれで、非常によく分かる意見。
むしろ、そういう感想を持っている人の方が、本作をミステリーとして捉えていることになるわけですから、作品にとっては、私などよりも、余程良い読者なのかも。

これはシリーズ第1作からそうなのですが、全体的に、もう一歩何かがほしいな、と感じてしまう、微妙に喰い足りないシリーズであることも事実。
そして、今回もその点はこれまでと変わっていませんでした。

文句を言いつつも新刊を読んでしまうくらいには気になっている作品なので、ここがどうにかなれば、もっと点数を付けられるのに、惜しいなぁ。

珈琲店タレーランの事件簿 4
ブレイクは五種類のフレーバーで

(2015/02/05)
岡崎 琢磨
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【2015/06/27 00:11】
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