「こちら、郵政省特別配達課」

 2015-01-19
1999年と2001年に小川一水が、今は亡き朝日ソノラマ社のソノラマ文庫で発表した『こちら郵政省特配課』と『追伸・こちら郵政省特配課』が、昨年に新潮社が起こした新レーベルの「新潮文庫nex」から、『こちら、郵政省特別配達課』第1,2巻として、昨年10月末に復刊されました。

そんな本作ですが、郵政省の威信をかけて、送り主から依頼されたあらゆる特殊荷物を届け先まで配達する、という、特別配達課に所属することになった主人公の活躍を描く、お仕事小説になっています。
また、ちょうど郵政民営化の時期に書かれたものであることもあり、その辺りも大きな題材の1つになっています。
もともとがソノラマ文庫ですので、がっつりと細かいところまで作り込まれているというよりは、細かいところはすっ飛ばしてエンターテインメントに徹する、という感じの、すっきり爽快な娯楽作になっている、と言えるでしょう。

結構面白い作品なので、これが復刊されたのはいいことだとは思うのですけれども、ただ、今の十代くらいの読者が、「郵政省」その他、ここで出てくる様々な要素をどういう風に感じるかは……。
正直、このタイミングで、新レーベル開始直後のラインナップで復刊しても、営業的にあまりプラスにはならないのではないか、という気がしないでもない、かなぁ。

2巻巻末の書下ろしは、久しぶりに懐かしい登場人物に会えたという意味でも、かなり嬉しかったのですが、それはそれ、ですよね。

ともあれ、個人的には楽しく読ませてもらったので、今回の、「本館」更新に先行する読了本紹介には、これを選んでみました。

こちら、郵政省特別配達課(2)
(新潮文庫)

(2014/10/28)
小川 一水
商品詳細を見る

こちら、郵政省特別配達課(1) (新潮文庫)
(2014/10/28)
小川 一水
商品詳細を見る


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