「ファイア・サイン 女性消防士・高柳蘭の奮闘」

 2014-12-30
昨年9月に「本館」で紹介した作品の続編である、「ファイア・サイン 女性消防士・高柳蘭の奮闘」。
いわゆる「お仕事モノ」「特殊業界モノ」の小説になります。
その業界を扱っているのかは、本の題名や下の書影から一目瞭然でしょう。
マンガやアニメ、ドラマ、小説などなど、媒体はどうであれ、消防という題材は、このジャンルではさほど珍しくありません。
となれば、そこで何を描くのか、何を語るのかというのが、重要になってくるわけです。

ちなみに、本作がどういう感じなのかと、簡単にストーリーの概要を書くと……
同僚の殉職というショッキングな出来事を受け、消防士として現場に出ることを自分が選んだ理由、というものに思いをはせる、という、主人公の成長譚として、定番中の定番の展開となっています。

ただし、そういうものとして本作を振り返ってみると、やはり第1作同様、主人公の周辺のキャラクターの描写が不足気味であることが気になります。
また、ただ良くあるパターンに嵌め込んだだけ、と思えてしまうような展開があるのも、ちょっと……
その辺を修正した上でのシリーズ第3作というのも読んでみたいような気はするのですけれど、これはもしかしてディザスターものだったかな、というくらいに横浜という街にとってかなり大きな事件が本作ラストで起きているので、ここまでのものをやっておいて、さて、次はどうするのかということを考えれば、続編を書くのはそこまで簡単なことでは無いかも。

例えば主人公の同期との間に恋愛的なものを持ち込んでみるとか、人間関係の部分でのネタであれば、まだまだ幾らでも出てきそうでは、ありますが。

ファイア・サイン
女性消防士・高柳蘭の奮闘
(宝島社文庫)

(2014/09/04)
佐藤 青南
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