「楽園追放」

 2014-11-24
新宿のバルト9で水島精二監督、虚淵玄脚本の『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を観てきました。

ナノハザードにより荒廃した地球を捨てて、衛星軌道上の巨大サーバ、ディーヴァにて電脳的存在としてデータのみの形で暮らしている人類。
そのディーヴァが地上世界からの大規模なハッキングにあったことで、ディーバの捜査官アンジェラは、電脳化を受けずに生身のままで地上で暮らす人類のもとに降りて、現地協力員である地上捜査官のディンゴと合流。フロンティアセッターと名乗るハッカーを追う……というのが、この作品の基本的なストーリーラインです。

正直、104分という上映時間では舞台設定すら語りきれないのではないかと思っていたのですが、その辺りは逆に割り切った造りになっていたというか、説明を最初から放棄した造りになっていました。
それを良しとするか否か、それは人によるでしょう。
が、データ化された人類とか、世界的な環境崩壊があって変異生命体が闊歩する地球とか、そういう部分は会話の中などでちょっと言及しておけば、ああ、それはつまりそういうことなんだな、と、そんな認識・知識が、アニメ者やSF者の間では共有されるようにもなっている昨今においては、限られた上映時間というリソースを無駄に消費しない、いい選択だと私は思います。
その分だけ、一見さんお断り状態になるというデメリットはありますが……
まあ、もともと、良くも悪くも、本作を(数少ない)上映館まで観に来る人には、そういう意味での一見さんは、いないだろうな、とも思えるわけですが。

この割り切りのおかげで、過不足なく語られることとなったストーリーは、端的に評してオーソドックス。
キャラ配置から展開まで、いわゆる「お約束」を基本的に踏襲しているので、意外性はありませんけれども、内容的には安定していると言えます。
3DCGをメインにした画にも違和感はありませんでしたし、戦闘シーンもCGの強みを生かしてグリグリと動き回っていました。
ガチガチにハードなSF、本格的SF作品を期待すると肩透かしを食らいますが、かつては良くあったライトなSFアニメに、昨今主流の萌えアニメ的な要素も盛り込んだという感じで、私は楽しみながら観させてもらいました。
これが支持されるようだと、これから先にこういった路線の作品が増えるのではないか、という期待も持てそうです。
それを機会に、よりハードな、シビアなSF作品も、作られるようになったら、それも面白いかも。

とはいえ、「お約束」であるが故のチープな部分を許容できるかどうかで、評価が割れるところもありそうです。
露出の多い衣装は、わざとらしいアングルも含め、今ではすっかり様式美の1つになりつつあるくらいの話ではあるのですが、そこに拒否感を覚える人も多いでしょうしね。


公式サイトはこちら

楽園追放楽園追放

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