「あじさいの季節に僕らは感応する」

 2014-09-13
表紙のイラストと裏表紙の粗筋に、何だか青臭く甘酸っぱい青春モノが読めそうな予感がして購入したのが、志茂文彦の『あじさいの季節に僕らは感応する』。

実際読んでみると、これがまた、期待した通りの内容で、実に良い読後感に包まれることとなりました。

本作を端的に評するのならば、今どき珍しい、ボーイミーツガールなジュヴナイル的青春小説、ということができるでしょう。
例えば「本館」の「読む」で紹介している本の中だと、平谷美樹の『君がいる風景』辺りが近いかなというところ。
ですが、本作はアレよりも更に静的な物語で、内向的で人付き合いが不得意な少年と少女が、とある特殊能力をきっかけとして少しずつ交流を持つようになっていくストーリーとなっています。

最近のラノベにありがちなキャラクターの誇張もほとんどありませんし、度を越したようなアクシデントも起きない、かなり地味な話ではあるのですが、これは、かなり気に入りました。

こういうのは、今のラノベ界でウケる、大きなセールスを期待できるようなタイプでは無いかもしれません。
けれども、こういうじんわりと読ませてくれるような作品、定期的に刊行されてほしいものです。
それが年に2~3冊くらいもあれば、それだけで個人的にはこの上なく嬉しいのですが。

そんな気持ちも込めて、「本館」更新に先がけた読了本紹介に、これを選んでみました。

あじさいの季節に僕らは感応する (ファミ通文庫)あじさいの季節に僕らは感応する
(ファミ通文庫)

(2014/07/30)
志茂文彦
商品詳細を見る
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://pantarheibekkan.blog110.fc2.com/tb.php/1304-d63dad60

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫