「ヌイグルマーZ」

 2014-02-01
大槻ケンヂの大傑作『縫製人間ヌイグルマー』を原作とする映画、「ヌイグルマーZ」を新宿まで観に行ってきました。

この映画を観ようと思った最大の動機は原作が好きだからというもので、ちなみに、その読了後の感想は「本館」にて2011年8月10日に書いています。
私が大槻ケンヂの小説が好きだから言うわけではないですけれど、あれは、非常にアクの強い内容ながら、弱者に対する愛に満ちた快作でした。
正直、大槻ケンヂの書いた作品の中では一番好きかも知れないくらいです。

それが映画化されると聞いたときには、原作の持つサブカル臭、B級エログルアクション臭と、そこからにじみ出てくる、心揺さぶる物語が台無しになる映像化だったらどうしようかという心配ばかりが心中に渦巻いたものですが、発表されたスタッフとキャスティングを見て、とりあえずその危惧はかなり薄まりました。
これはちょっと期待できるかも、というわけで、映画館まで足を運ぶことと相成った次第。

さて、実際の映画がどのようなものであったか。
これはもう、いい意味でも悪い意味でも、「チープなB級作品であることを徹底している」と言えるでしょう。
予算の少なさが画面の端々から溢れ出ている画、しばしば挿入されるくだらないギャグとエロ、出演者たちの演技の微妙な大根さ(わりときちんとした演技をしている人もいますが)等々、タチの悪い冗談のような映画、とまで書いては書きすぎかもしれませんが、こう、なんとも評価に困る映画であり、面白くなかったわけではないけれども、人にはちょっと勧められないかなぁ。

原作ファンとしては、何だか未消化な物足りなさが残った印象。
ヌイグルマーの映像化なら、もっと、こう、グチャグチャした混沌と、その中で際立つフリークス達の一途なピュアさとか、そういうのが濃厚に欲しかったのですけど、まぁ、それは望み過ぎなのでしょう。

酷評する人の気持ちも、絶賛する人の気持ちもわかる、カルトムービー的な作品でした。
鑑賞日が1日ということで料金が1,000円になるとはいえ、空き席が片手で足りるほどしかない、実質的な満席状態だったのが、ちょっとびっくり。
みんな、そんなにこの作品を観たかったのか。

なお、個人的な評価がどうなるのかということですけれど、そもそもの点数付けを「半永久的に保留」、つまり採点不能という感じでしょうか。



公式サイトはこちら

縫製人間ヌイグルマー (角川文庫)縫製人間ヌイグルマー
(角川文庫)

(2010/08/25)
大槻 ケンヂ
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