「真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫」

 2014-01-30
読了本の「本館」からの先行紹介、今回は大沼紀子の「真夜中のパン屋さん」シリーズ4作目となる、『真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫』を選んでみました。

今回は、主人公である篠崎希美が幼少期に一緒に祖父母のいる本家で生活していたこともある従妹が、駆け落ちをして現在主人公が居候しているブランジェリークレバヤシに転がり込んできます。
そしてそれをきっかとして、主人公の過去、そもそも彼女と、ブランジェリークレバヤシのオーナーの亡き妻である暮林美和子とが、かつてどういう関係性を築いていたのかが浮かび上がってくるという内容。
ラストにおける希美の決断は彼女にとっての大きな決意であり、これを以って物語も一つの転換点を迎えたと言っていいのかもしれません。

さて、シリーズなのですが、ちょっと陳腐な言い方をするならば、疑似家族的なものとして始まったものが、様々なアクシデントを経てその深みを増していき、次第に本当の家族のようになっていく姿を描いて行こうとしているのではないかと、私は思っています。
それは、ひどくベタでありふれたものですが、でも、かなり大事な普遍的なテーマでもありますよね。
ここまでのシリーズは「午前0時」から始まって「午前1時」、「午前2時」、そして今回の「午前3時」と、サブタイトルが1時間刻みで進んでいますが、つまり、新しい1日(即ち新しい生活)の始まる深夜0時から始まって段々と夜明けが近づいてくる、という、これまたかなりベタな構図がそこに見て取れます。
その辺から考えると、このシリーズもあと2~3冊で完結というところ、なのかな。

真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫 (ポプラ文庫 日本文学)真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫
(ポプラ文庫 日本文学)

(2013/10/04)
大沼紀子
商品詳細を見る

タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://pantarheibekkan.blog110.fc2.com/tb.php/1183-56430f7d

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫