「天山の巫女ソニン 黄金の燕」

 2013-11-14
「本館」に先行する読了本紹介、今回は菅野雪虫の『天山の巫女ソニン 1 黄金の燕』を選んでみました。

作者のデビュー作だという本作は、きっと韓流ドラマなんかが好きでこういう作品を書いたんだろうなと思わせる内容。
地形や登場人物の名前といった舞台設定が明らかに韓国をモデルにしているというだけではなくて、物語の造りにも、いかにもそれっぽいなと思わせるところがあります。
まぁ、それはそれとして、だからどうこうと言いたいというわけではありません。
けれど、元々が児童文学だからというのがあるにせよ、ちょっと詰めが甘すぎるというか、全体的に色々と上っ面を流れているだけで、キャラクターにも物語にも深みや奥行といったものだったり、陰影といったものだったりが欠如しているのは、かなり気になりました。

作者がどう考えていたかは分かりませんが、そういうところを、子供向けだからそんなものだ、とか、小学生が読むものにそこまでやる必要など無い、などと書いてしまうのは間違った考え方でしょう。
子供に読ませるものだからこそ、そこに嘘をつかずに正面から真摯に描いて行くべきです。
結局、物語中でかなり大きな戦争が起きているにもかかわらず、そしてそこでは多くの人が傷つき死んで行っているであろうにもかかわらず、終始空気感が呑気なままだというのが、何ともかんとも、しっくりこなくて違和感があったという次第。

以前から一度読んでみたいなと思っていたシリーズではあったのですけれど、これには、少々肩透かしをくらった気分です。

ただし、これが作者のデビュー作であるという点は留意しなければならず、ひとまず、第2巻も読んでみるかどうかは前向きに検討中というところ。

天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕 (講談社文庫)天山の巫女ソニン(1)
黄金の燕
(講談社文庫)

(2013/09/13)
菅野 雪虫
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