「碧空のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」

 2013-07-24
「本館」の次回更新時に「雑記」に掲載する予定の読了本、今回は、そこから福田和代の『碧空のカノン』をセレクトしました。

表紙のイラストやタイトルからわかるように、これは、東京都立川にある陸上自衛隊東立川駐屯地に庁舎を構える航空自衛隊航空中央音楽隊を舞台にした小説です。
つまりいわゆる「業界モノ」の系統に連なる作品であり、ジャンルとしては、「日常の謎」系ミステリと言えるでしょう。
日常系の自衛隊小説というとどうしても有川浩の一連の作品を思い出しがちですが、本作もなかなかどうして、いい感じの仕上がりを見せる作品となっていました。

私にとって本作はさながら、小川一水の描く現場モノ小説に、初野晴の『ハルチカ』シリーズをふりかけ、有川浩の自衛隊&恋愛要素で整えたようなものだと言えるかも。
要するに、もともと好きな要素で構成されているのだから、これを面白がって読まないわけがない、ということになります。

で、そんな感じで読んでしまっているから、自分がどれだけ客観的に本作を評せるのかどうかなど分かったものではありません。
でも、そうですね、小川一水も初野晴も有川浩も1冊も読んでいないとしても、これは単体で十分に楽しめる作品になっていると思います。

ちなみに、本作は全部で6つの短編からなっています。
ただし、この中で唯一書下ろしである5編目はかなり短いショートストーリーですから、実際のところ、5つの短編プラスおまけが1つ、と言うべきかもしれません。
全編を通し、音楽隊の活動に絡んで起きるちょっとした事件と、その顛末を語るという内容で、ミステリとはいえ謎解きメインではありませんし人死にも出ないので、肩ひじ張らずに気楽に読んでみるのは、いかがでしょうか。
私としては続編が出たら買って読むでしょうし、できれば出てほしいな、と思っている作品です。

碧空(あおぞら)のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート碧空(あおぞら)のカノン
航空自衛隊航空中央音楽隊ノート

(2013/02/16)
福田 和代
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「本館」で感想を掲載する予定の読了本に付き、そこから1冊を選んでこの「別館」で先行紹介するということを、先月のこの日からやっているわけですが……
さすがに最直前期になってきて余裕も無いので、次々回更新の「雑記」では読了本紹介は行わない予定。
ですので、「別館」での先行紹介も、今月はこれが最後、次は来月になってから、試験終了後の、おそらく10日前後になるかと思います。
その点、ご了承いただきたいな、と。
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