FC2ブログ

「ノッキンオン・ロックドドア」 第2巻

 2020-05-02
昨年5月に紹介した作品の続編である、青崎有吾の『ノッキンオン・ロックドドア』第2巻を購入。
今回は、文庫化される前にご紹介できました。

HOW=不可能な謎専門の御殿場倒理。WHYー不可解な謎専門の片無氷雨。密室事件と思いきや壁には巨大な穴が開けられていた。犯人の目的とは?(「穴の開いた密室」)トンネルに入った女子高生が忽然と姿を消した。彼女は一体どこへ?(「消える少女追う少女」)など全6篇収録。俺たちには、まだ解いていない不可能で不可解な謎がある。


というのが公式の粗筋ですが、ちょっと微妙かなと思うエピソードもあったものの、全体としてはまずまず、面白かったです。

しかし、お互い得意とするところが違う2名の探偵による推理モノという構造はいいのですけれども、今回はその、基本設定の妙を生かしたエピソードが無かったかなというのは、気になるところでした。
今回書きおろしの6篇目「ドアの鍵を開けるとき」はシリーズの締めくくりにも使えそうな、1作目から引っ張っていた主人公たちの過去に関するエピソードなのですけれど……
これはこんなところで70ページ弱で書くのではなく、例えばシリーズ3作目を長編か、あるいはせめて長めの中編くらいのボリュームにして、じっくりと、丁寧かつ執拗に書いた方がいいんじゃなかろうかと感じてしまったのも、本作の実に惜しい、残念なところ。
敢えてここでこれを持ってきたのであれば、それはつまりシリーズをこれで終わりにする、全2冊で「ノッキンオン・ロックドドア」は完結するということなのかなと、そんなことを思ったりもしてしまいます。

あと、本作である意味問題となっているのは、作中に登場する主人公たちの恩師である大学教授の存在感、キャラクラターのクセが強すぎて、すっかり主人公たちを喰ってしまっているところでしょう。
もちろんそれも、意図的にやっているのだとは思いますが。
今後彼が前面に出てくるエピソードがあるならともかくとして、今巻のラストで最終エピソードみたいなことをやっておいて、これは……どうなんだろう。
この教授を主人公にした別シリーズの構想があって、今後はそちらに乗り換えるつもりなのかな、青崎有吾。



タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫