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「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」

 2020-01-03
2016年の12月に感想を書いた劇場アニメ 『この世界の片隅に』。
アニメに限らず、邦画はその上映時間に、最長でも概ね100分から120分という縛りが課せられていますよね。
それは観客の回転率を高める(つまり1日当たりの上映回数を一定以上にする)というような興行上の理由からのことであり、そしてまた、単純に、あんまり長時間の上映だと観客が途中で疲れたり飽きたりしてしまうという事情もあるのかもしれません。

まあ、その真実がどうであれ、実写、アニメを問わず、日本で作られる映画は、基本、2時間以内の上映時間がほとんどです。
その制約からは 『この世界の片隅に』 も自由にはならず、旧劇場版(便宜上、こう呼ぶことにします)は、原作マンガをそのままアニメ化したのではなく、とあるエピソードを丸々全てバッサリとカットしたものとなっていました。
とはいえ、その結果として物語がつまらなくなったのか、というと、そんなことはありません。
それは、リンク先に書いた私の感想だけのことではなく、同作がこれまでに獲得してきた世間の評判からも、お分かりいただけるのではないでしょうか。

しかしながら、(皆さんはとうにご存じかもしれませんが)その完成度の高さ、作品としての素晴らしさ故に、旧劇場版については、その公開当初から、カットされてしまった部分も描いた「完全版」を作ってほしいとの声が大きかったのです。
そういった声の高まりを受けて、新たに作画からスタートして、原作完全準拠の形にしようという作業が始まって約3年。
満を持して昨年末から、いよいよ公開が始まった 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。
イメージとしては「ディレクターズカット」のような感じの、この作品を、高校時代からの友人と一緒に、テアトル新宿で観てきました。

もともとの旧劇場盤も素晴らしかったのですが、今回のこれも、とても素晴らしかったです。
上映時間は当然のように2時間半を超えているのですが、私個人としては、それは特に気にならなかったです。
トイレが近い人は、大変だろうなと思いますけれど。
なお、旧劇場版と今回の 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』とは、それぞれ別の作品だと思ってほしいようなことを確か監督が言っていたかと思いますが……
旧劇場版が「日常」を描くことに重点を置いていたとすれば、今回は「人物」を描くことに重点を移してきたようにも思いました。
実際、同じシーンが旧作と今回とで、別の趣を感じさせるものになっていたところもあって、なる程、監督が言っていたのはこういうことか、と納得させられたりもしました。
が、まぁ、その辺りの判断は、両方を観た人がそれぞれに行えばいいことでしょう。


公式サイトは こちら から

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