バルベルデ、そしてスカルポーニ

 2017-04-24
その歴史の古さから(何しろ今回が第103回です)、「ラ・ドワイエンヌ」すなわち「最古参」とも呼ばれる、リエージュ~バストーニュ~リエージュ。
ベルギーのワロン地方で行われるこのレースを以って、春のクラシックシーズンは終わりを告げることになります。

水曜日のフレーシュ・ワロンヌを制して絶好調のアレハンドロ・バルベルデを優勝候補筆頭として、今年も様々な有力選手が出走するこのレース。
一番最初にゴールラインを走り抜けるのが誰になるのか、大いに興味を覚えつつ、生中継を待っていたのですが……


この週末は、リエージュの事よりも何よりも、(アルベルト・コンタドールがドーピング疑惑に絡んで総合優勝の座をはく奪された結果とはいえ)2011年にジロ・デ・イタリアで総合優勝をした偉大なるチャンピオン、ミゲーレ・スカルポーニが、まもなく始まる今年のジロに備えた早朝練習で自宅から出た後に、交差点にさしかかったところで前方不注意のトラックと衝突、亡くなってしまったという
ニュースの衝撃が、あまりに大きすぎました。

穏やかな性格の人格者として知られたスカルポーニ。
最近はアシストとしてグラン・ツールでエースをアシストする姿を見ることが多かったですが、その雄姿は、今でも私の記憶に残っています。


そんなスカルポーニへと勝利を捧げようというのでしょう。
ライバルを振り切って天を指さしながらゴールラインを先頭で通過したのが、優勝候補のアレハンドロ・バルベルデ。
スカルポーニとバルバルデは同年代ですし、方やイタリア、方やスペインと国籍は違えども、おそらくジュニア時代から多くのレースを一緒に走ってきたという、長い付き合いの友人とも言える間柄だったことでしょう。

バルベルデはこのレースこれで4勝目。
今年も好調な彼は今年も秋のシーズン終了まで、勝利を量産して行くのでしょうね、きっと。


公式サイトはこちらから

タグ :

バルベルデ、4連覇!

 2017-04-20
「北の地獄」パリ~ルーベを最後に北のクラシックが終われば、その次はアルデンヌ・クラシックの3連戦が始まる、というのが、例年、春の自転車ロードレースの流れです。

今年はネットでスポーツ中継を配信するDAZNが日本でサービスを本格的に開始したことで、放映権のアレコレによって J-Sports での春のクラシックシーズン生中継が、グッと少なくなってしまっています。
そんな中、数少ない生中継である、アルデンヌ第2戦のフレーシュ・ワロンヌが、19日夜に今年放送されました。

ツール・デ・フランドルに勝ち、さらに前週のアムステル・ゴールドレースでも勝つなど、現在絶好調である、クイックステップ・フロアーズのフィリップ・ジルベール。
そんな彼は、アムステルでの落車の影響で内臓に負傷をしていたことが分かり、大事を取って今回は欠場。
それでも、5度目の優勝にして4連覇という偉業を狙うモヴィスターのアレハンドロ・バルベルデを始め、幾人もの有力選手の熱い戦いが繰り広げられました。

言うまでも無く、勝つだろう、最有力優勝候補だ、と言われる者が、下馬評通りにきっちりと勝利を手にしてみせるというのは、決して簡単なことではありません。
そんな中、ゴール前で、レース名(フレーシュ)である矢を射るポーズを見せつける余裕もある、他を寄せ付けない圧倒的な走りを見せたのは、やはりこの人が来たか、としか言えないバルベルデ。
「ユイの壁」と呼ばれるゴール直前の激坂で、他チームの選手のアタックに反応した彼は、そのままその選手を抜いて最終アタックを開始。
一気に他のライバル達を引き離してゴールすると、チームスタッフらと歓喜を爆発させました。

ゴール前が彼の得意とする地形だからとしても、30代半ばで4連勝達成というのは凄いです。

同じようなコースを得意とするジルベールがいれば、バルベルデといい勝負ができたかもしれませんが、「たられば」をここで言っても仕方がないですよね。


公式サイトはこちらから

タグ :

ボーネン引退レースの結果は……

 2017-04-11
自転車ロードレース、2017年の春のクラシックも、いよいよそのクライマックスが到来。
先週末、「北の地獄」「クラシックの女王」と呼ばれるパリ~ルーベが今年も華々しく開催されました。

パヴェと呼ばれる石畳の区間が多く存在し、非常にタフなことで知られるこのレース。
今年はずっと好きだった選手の1人である「ベルギーの王様」トム・ボーネンが、このレースを最後に現役を引退すると宣言していることもあって、例年以上に私としても注目している一戦でした。

世の中にはキングカズこと三浦和良のような例外もありますし、競技によって違いはあるはずですけれども、一般にスポーツ選手が第一線で活躍するのは、おおよそ10年くらいというところでしょう。
から、私が現在の事務所に転職した頃から応援し始めたファビアン・カンチェラーラやホアキン・ロドリゲス、そしてこのトム・ボーネン等が現役から去っていくのも仕方の無い時の流れではあります。
そう考えても、やはりボーネンもレースから去っていくという寂しさは、どうしようもないのですけども。

さて、レースは、やはり、トム・ボーネンを絶対に勝たせたいクイックステップ・フロアーズの走りだったり、世界チャンピオンのペーター・サガンだったりという、事前に予想された有力選手を中心に展開しました。
しかし展開の中で、この両名がどちらも先頭から取り残されるということになって勝負は混沌化。
結局、この日の勝利はBMCレーシング所属、昨年のリオオリンピックの金メダリストでもある苦労人のファン・アーベルマートとなりました。

ボーネンは結局、勝負には絡めずじまい。

もちろん、それが勝負というものなので、致し方がありません。
やはり、彼が優勝する姿、あるいはそこまででなくとも表彰台に上がってくる姿を最後に見たかったな、と思ってしまうのは、好きな選手の引退レースだから、これはやむを得ないのですけれども……


公式サイトはこちらから

タグ :

DAZN の限界

 2017-04-04
イタリアでのレースやフランドルでのクラシック、そしてスペインでの一部レースなどの自転車クラシックの放映権をスポーツ動画ネット配信の DAZN が取得して、その為に J-SPORTS ではそれ等が放送されない、ということになった2017年。
以前のエントリにも書いたように、日本語の解説が無いとか、色々な不満が無いわけではありませんけれど、それでも、レースを観られないよりはずっといいので、ある意味ではありがたいことだなと思って、試聴させていただいていたわけですが……

4月2日、北のクラシックのハイライトの1つ、ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デフランドル)の配信を、DAZN はやってくれませんでした。
DAZN のサーバーも万能ではないのだから、一度に配信できるコンテンツ数に限度があることは、理解できます。
そして、放映権を有するコンテンツが重なった場合には、その中で、試聴数を稼げる人気コンテンツを優先していくであろうことも、商売である以上は、仕方のないことです。
頭では、それは分かっているのですが、それでも、ロンドの放送が無かった、観ることができなかったというのは、かなりショックです。
自転車ロードレースのファンの数が、Jリーグやプロ野球に勝てなかった、というのが全てであって、それ以外の何物でもないわけであり、DAZN を恨んだりするのは筋違いではあるのですが、自分のところで配信できないだろうと分かっているのであれば、J-Sports にサブライセンスを与えてくれていれば、確実に、生中継で放送していただろうにと思えば、やはり、残念であり、悔しくもあり、という感情が渦巻いてしまうのは止められません。

ちなみに、今年のロンドを制したのは、クイックステップ・フロアーズ所属のベルギーチャンピオン、フィリップ・ジルベール。
自身の選手生命もかける覚悟で、年俸ダウンも構わず、BMCレーシング から自ら志願してのクイックステップ移籍だという話もあったベテランが、何と55キロの距離を独走しての、ロンド初制覇を成し遂げたとのこと。
感極まってロードバイクを頭上に持ち上げながらゴールラインを切ったという記事もありましたし、うーん、このレースはやはり中継で観たかったなぁ……

後追い配信でもいいから、DAZN、流してくれないかな。
ジロ・デ・イタリアをどうするのかという問題はありますが、ロンドの配信が無かったことで、解約の方向にかなり気持ちが傾いている現状ですけれど、それがあれば、話は別、になりそうなんですが。


タグ :

ヘント~ウェヴェルヘム 2017

 2017-03-28
26日の日曜日、ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ の最終ステージがゴールした直後くらいから、DAZN ではフランドルのクラシック、ヘント~ウェヴェルヘムの中継も始まりました。

カタルーニャ が今年のツール・ド・フランスを占う1つの指標となるレースだったとすれば、こちらは、ツール・ド・フランドルとパリ~ルーベでの、トム・ボーネンの走りを占う指標です。
とはいえ、そう言い切ってしまうのは、他の選手に申し訳ないのですけれど……
ここは、私の興味が主にどこに向いているのかということなのだなと、そんな風に解釈していただければ幸いです。

さて、それでは今年のヘント~ウェヴェルヘムがどうなったか。
最終的には、ここぞという場面で集団から抜け出した2名の逃げ切り勝利と言っていいでしょう。
オリカ・スコットのイェンス・ケウケレールとのスプリント合戦を制して勝利を手にしたのは、BMCレーシングの ファン・アーベルマート。
3位には、追走で集団から抜け出した3名の頭を獲った、ボーラ=ハンスグローエのピーター・サガンが入っています。

トム・ボーネンのいるクイックステップ・フロアーズは、サガンの追走にニキ・テレプストラが反応したものの、最後のスプリントでサガンには勝てず、表彰台に選手を送り込むことができませんでした。
もちろん、いくら地元のレースだからといって、常に3位以内に選手を送り込めるわけもないわけですから、これも勝負の結果、なわけですけれども。


公式サイトはこちらから
タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫ 次ページへ ≫