ドーフィネは、フグルサング

 2017-06-12
フランス南東部のドーフィネ地方で、毎年この時期に行われる約1週間のステージレース、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネが、全日程を終えました。

今年のドーフィネは全日程を通じて好転に恵まれ、むしろかなり暑そうに感じられたくらいでした。
そんな強い日差しの中で行われたレース。
7月のツール・ド・フランスに向けて調整をすべく、各チームの総合エース候補が出場してきて、コンディショニングの仕上がり具合を確かめる、というのは例年通りの風景だったのですが……

ツールでの総合優勝最右翼と目されているチームスカイのクリストファー・フルームや、そのライバルになるトレック・セガフレードの
アルベルト・コンタドールといった辺りの調子が今一つ上がっていない。ということが何となく感じられた大会となった気がします。
概ね全日程で絶好調ぶりを見せつけたBMCレーシングのリッチー・ポートも、最終日に大失速をしてしまいましたし、何だかこの先が微妙だなという感じです。

で、今大会の総合優勝が誰の手に渡ったか、ということなのですけれど、これは、最終日に1人ずば抜けた逃げを見せた、アスタナのヤコブ・フグルサングでした。

もちろん、ドーフィネで勝てば即ちそれがツールでの勝利を約束するわけではありません。
また、仮にここでコンディションが悪くても、7月になってツールを3週間走っている間にどんどん調子が良くなることもあり得ます。

とはいえ、ドーフィネを制した者がそのままツールをも制することも多いのも事実。
その辺りも含めて、ツール・ド・フランスの開幕が怖くもあり、同時に待ち遠しくもあり、という感じで、こりゃあ何があってもおかしくないかもしれないぞ、とまで考えているのは、近年は無かったことかもしれません。


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ハンマーシリーズ スポ-トゾーン・リンドルフ

 2017-06-05
自転車ロードレースの世界を管轄している団体は、UCI(Union Cycliste Internationale)です。
が、ここはそこまで全面的な権限を有しているわけではなく、実際にはツール・ド・フランスの主催者団体のASOやその他の団体と、権利関係やレース運営に関するあれこれを巡って、色々な駆け引きがこれまでもずっと行われ続けています。

そしてそして一方では、競技者である各チームの側も、運営費がスポンサー頼みであることから経済状況その他で急な撤退劇なども多く、安定したチーム運営が叶わないという現実もあります。
それ等を少しでも改善すべく、ツールを始めとするビッグレースの莫大な放映権料収入をチームや選手に還元するよう、チームサイドからは ASO や UCI への働きかけも行われているのですが……
その辺りの解決のめども、立っていないというのが、つまりこの競技を巡る一番大きな問題かもしれません。

それに対する大きなアクションが、今年発生。

そう、プロツアーチームを中心とする出資により設立された、ヴェロン社主催の新たなるレースイベント、ハンマーシリーズの第一戦目が、オランダを舞台に、2日から4日にかけての3日間で行われたのです。

TVでの放映や観客の利便性なども考慮され、従来のロードレースとはちょっと違うシステムで2時間程度で終わる短いレースを3種類行い、その総合的な結果で優勝チームを決めるというのが、このハンマーシリーズ。
今回の「スポートゾーン・リンドルフ」については、J-Sports が初戦の平坦ポイントレース、第2戦の山岳ポイントレース、それを受けての最終日のチームタイムトライアルの全てを中継放送。
ただし、この最終日のチームTTは、いつも私たちが見慣れているチームTTと違い、前日までの2戦の順位を受けて与えられたタイム差に従って、各チームが順次走り出し、追いつ追われつの闘いを繰り広げて、どのチームが最初にゴールラインを切るかを競い合う、というルール。
私としても初めて見る形式のレースですから、果たしてどんなものだろうと思っていたのですけれども、これが、かなり熱くて面白い。
プロフェッショナルのプロフェッショナルな走りをしっかり堪能することができるという意味でも、これはなかなかに興味深くて良い大会でした。
普段のロードとは違うルールがあることで、選手達の走りもまた、いつもとは違っていて、そこも大きな見どころになっていましたしね。


それが人気スポーツであればあるだけ、そこに所属している各チームの側と管理運営している競技団体との間には、とかく利益の分配を巡って衝突が起きるものですが、自転車ロードレースのこの問題が今後、どのような動きでどのような方向に進むのか、上手い着地点を見つけてほしいなと思います。
こちらとしては、推移を見守るしかないわけで、この辺りはもどかしく辛いところですね。




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ドーフィネが始まります

 2017-06-04
自転車ロードレースの年間スケジュールの中で、知名度や規模などだけを考えても間違いなく一番大きな大会であると言えるのが、ツール・ド・フランス。

当然ですが、ここで活躍しようと思っている選手は、いきなり何の準備も無しに挑みはしません。
本番に向けた厳しいトレーニングはもちろんのこと、レース勘を損なわぬようツールに向けた調整レースを、エース格の選手などはそれこそシーズンの始めからしっかりしたスケジューリングの元に走ってきています。

そんな調整レースの中で、本番直前に出場する最後の仕上げとして有名なものの1つが、6月4日から11日にかけて、フランスの南東部で開催される約1週間のステージレース、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ。

今年もこのレースは J-Sports が毎ステージ中継放送してくれることになっていますので、当然、私もそれをしっかりと観戦する予定です。
ここでの成績がそのまま即ちツールの成績、というわけではもちろんありません。
しかしながら、それぞれのコンディショニングの仕上がり具合などなど、本番であるツールがどうなるかを占う要素は色々とあります。
ですので、今年はどんな選手が、どんな走りを見せるか、やはり楽しみになる気持ちは止められません。

何かと抱えている仕事その他も多いので観戦に専念できないのは辛いのですが……
まあ、それは仕方がないところですよね。
社会人っていうのは、そういうものですから。


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ジロは、ドゥムラン

 2017-05-30
2017年における3大ツールの幕を切ったのは、例年通り5月開催のジロ・デ・イタリア。
今年は記念すべき100回大会ということもあって、相当に熱く盛り上がる戦いが繰り広げられたようです。

ここで、「ようです」というような他人事の表現になるのは、私が今回のジロの中継映像を観ていなかったから。
その辺りは、放映権を有している DAZN に感じた不信や不満が大きく影響しているのですけれども、まあ、何度も同じことを書いてもしかたないので、それはそれとしておきましょう。

毎年、ジロを始めとする3大ツールについては、各賞の最終結果をここに書いています。
なので、DAZN の配信を観ていないからというだけで、その習慣を今年は止めてしまうというのは、それはそれで何だか寂しいなと感じました。
そこで、今年のジロの結果について、ネットの専門サイトなどで結果を確認していた身ではありますが、その概要をこの場に簡単に書いてみようと思います。

まず総合優勝ですが、これは予想通り、かなりの激戦だったよう。
最終的に総合首位のマリア・ローザを手にしたのは、この大会で初めてのオランダ人チャンピオンとなった、サンウェブ所属のトム・デュムラン。
得意のタイムトライアルでいい走りを見せたこと、山岳ステージで何とか食い下がってタイム差を最小限に抑えることに成功したことなどが、2位に入ったモヴィスターのナイロ・キンタナや、3位のバーレーン・メリダのヴィンツェンツォ・ニーバリといったグラン・ツール優勝経験者を押さえて、総合優勝の座を勝ち取った最大の理由、なのでしょう。

次に、ポイント賞のマリア・チクラミーノ。
スポンサーの変更により、今年からまた、紫色に戻ったようですね。
で、これは、最初からここの賞を狙って乗り込んできたクイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリアが、グラン・ツール初出場であるにもかかわらず、2位以下に大差をつけて獲得しているようです。
クイックステップ・フロアーズというチームは、ここ、というものを狙って出場してくると、本当にきっちりと結果を出してくるのがさすがですね。
もちろん、エースの走りが素晴らしいから、という前提条件があればこそ、ですが。

山岳賞のマリア・アッズーラも2位との差が大きくて、チーム・スカイのミケル・ランダが圧勝したと言って差し支えない結果になっていますね。

ヤングライダー賞のマリア・ビアンカは、総合順位と同様に、1位と2位が最後まで接戦を繰り広げていた模様。
そしてこちらも、最終日ミラノでの個人タイムトライアルで、クイックステップ・フロアーズのボブ・ユンゲルスがオリカ・スコットのアダム・イェーツを破って見事に獲得することとなったようです。
……ということは、クイックステップ・フロアーズは、100回記念大会である今回のジロ・デ・イタリアで、特別賞ジャージを2つ手にしたということですか。
さすが、職人集団と言われるだけのことはありますね。


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ベネット!

 2017-05-22
アメリカ西海岸、カリフォルニア州において、7日間にわたって開催された自転車ロードレース、ツール・ド・カリフォルニアがゴールを迎えました。

正直、レースの途中経過を見ている限りだと、ポーラ・ハンスグローエのラファル・マイカが総合優勝を獲得するのではないか、と思っていました。
しかし、いざ終わってみると、総合首位のジャージを表彰台で纏ったのはロットNLユンボのジョージ・ベネット。
マイカは、コンディションのピーキングの問題も現時点では無いわけではないのでしょうけれども、実際、タイムトライアルの走りをもう少しでも改善しなければ、こういうレースでの優勝はまだ難しいということなのでしょうか……。

その他の各賞についても触れておきましょう。

ポーラ・ハンスグローエは総合優勝は逃したものの、ポイント賞は、ペーター・サガンが貫録の獲得。
そして山岳賞はユナイテッドヘルスケアのダニエル・ハラミーリョが熱戦を制し、ヤングライダー賞はディメンションデータのラクラン・モートンが獲得をしています。

中継放送は早朝に行われていましたし、何かと忙しくもあったので、録画したものを 1.5倍速の再生で観るというスタイルがメインとなってしまいましたし、時にはチャプターを飛ばしたりもしていたので、各ステージをきちんと観戦していたとは、お世辞にも言えない状況ではありました。
それでも、要所はしっかりと観ていましたし、結構な面白い大会だったと思います。


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