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2020年春期 終了アニメ 雑感 その2

 2020-07-06
今回は、前々回のエントリーに続き、5月末に放送が終わったアニメ作品の最終回を視聴した簡単な感想を書きたいと思います。
放送中断・延期が続いたシーズンでしたが、こうしてみると、最終回の感想を2回にわたって書くくらいの視聴継続はできていたということですね。

1) 波よ聞いてくれ

怒涛の勢いで突っ走り続けた話のラストが、映像コンテンツ満載の今の時代に、それでも残るラジオの役割、ラジオの味、ラジオの強み、ラジオの面白さということを語るエピソードだったのは、ちょっと意外だったのですけれど、そうやってしっとりと終わるのもアリだなと感じました。
いやぁ、面白かったです。
放送開始前は、一応観ておくか程度の認識だった作品で、正直、ほとんど期待していなかったのですけれど、実際の作品は、めちゃくちゃ良かったです。
ところで最終回で主人公であるミナレの父の横に座っていた女性、ミナレの母なのでしょうけれど……
原作未読組なので分からないのですが、あれ、もしかしてシセル光明?

2) イエスタデイをうたって

その1 で感想を書いた「LISTENERS」同様、これも1クールでやるには無理があった作品でした。
作画は非常に良くて、キャラの演技も素晴らしかったし、声優陣も、最初は違和感があったハルの声も次第に「これはこれで合っているな」と思えるようになっていたのですが、やはり、12話足らずで原作の物語を描き切るのは無理だったということでしょう。
登場するキャラクターやエピソードを整理していたのは分かりますし、削るならソコだろうなと思えるところが順当に削られていたとは思いますけれど、それでも、やはり、全12話だと、最終回のあの展開が唐突に過ぎました。
大傑作のアニメ化にもなり得たであろう作品だったのに、もったいない。あまりにもったいない。

3) BNA ビー・エヌ・エー

落としどころとしては想定の範囲内の、無難なところに落とし込んだという感じでしたが、色々と話の魅せ方が良かったのと、作画も良かったので、かなり楽しめた作品となりました。
種族(人種)の違いと差別という、期せずして非常に旬な、オンタイムなテーマになってしまった本作だけに、あるいは変なところで注目を集めかねなかったわけですけれども、その辺り、バランス感覚はちゃんとしている作品でした。
しっかりと面白くて、毎週楽しみにしていましたし、実際、楽しんでもいました。
物語は1クールで終わる前提で綺麗にまとめられていましたけれども、その分だけ「遊び」の部分が浅くて、もうちょっとキャラを掘り下げればもっと良くなるのに、と思ったところが無きにしもあらずだったりしました。
が、でも、このスピードが今のアニメの一般的ストーリーテリングですよね。
それがいいのか、それとも悪いのか。
NHKが再放送をしている『未来少年コナン』等と、ついつい比べてしまいそうになります。

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「コルヌトピア」

 2020-07-04
2017年の第5回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作である津久井五月の『コルヌトピア』が6月に文庫化されたのを、読了。
一般書籍発売の時から「これは読んでみたいな」と思って、文庫化をずっと待っていた作品です。

2084年、人類が植物の生理機能を演算に応用する技術「フロラ」を生み出した未来。東京は23区全体を取り囲む環状緑地帯により巨大な計算資源都市へ発展していた。フロラ企業に勤める砂山淵彦は、とある事故調査の過程で天才植物学者の折口鶲と出逢う。若者たちを通して描かれる、植物と人類の新たなる共生のヴィジョンとは?SFコンテスト大賞受賞作、本篇のその後を描いた中篇を追加して文庫化。


というのが粗筋で、当初の単行本版における、東京都庁が緑に包まれている表紙イラストを見た時に私は、植物の海に沈む東京というイメージから池上永一の『シャングリ・ラ』を連想したりしていました。
とはいえ、この粗筋からも分かるように、実際の内容は結構違いますね。

現在のコンピューターを大きく超える計算能力、処理能力を持つシステムものをガジェットとして使うSF作品は、それこそ腐るほどありますが、この『コルヌトピア』が持ち出してきたのは、植物を使ったネットワーク。
かなりイメージが掻き立てられる設定で、それだけで白米が2合くらい食べられそうです。

で、そのような世界設定の下に描き出される物語がどのようなものなのか、なのですが、全体的に少々淡白な印象があるのは否めません。
作者の文体が抑制のきいたものだからということはあるのかもしれませんが、ドラマとして何か大きなアクシデントやカタストロフィーがあるわけではないというのも、理由としては大きいでしょう。
これはこれで作品には合っていると感じられますし、そこまで大きなマイナスになっているというわけではないのですが……
本作の中で描かれている未来の東京の姿が、私の頭の中でもっと爆発的に繁茂してくれて、次から次に湧き出てくるイメージの海に揉まれるような体験ができたらもっと良かったかも、と思ってしまうのは、もしかしたら無意識のうちに『シャングリ・ラ』と本作とを比べてしまっているからかもしれません。
だとすれば、作者の津久井五月さんには非常に申し訳ないという気にもなってきます。
作品の傾向も想定される読者層も、ほとんどの要素が大きく異なる2つの作品をそのまま比較するのは、私の脳内でのこととはいえ、フェアではないですからね、やはり。

なお、本作は文庫化にあたって書下ろしの中編を追加したとのことなのですが、本編が約170ページなのに対し、続編的な立ち位置になる書きおろしが約80ページあるので、単行本版と比べると随分とボリュームが増したと言えそうです。
その意味では、文庫化を待っていて正解だったのかもしれません。
出版社的には、そんなに嬉しくない話かもしれませんけれど。

で、この書下ろしの「蒼転移」が、かなり私の好みの話で、これがあると無いのとでは、本作に対して抱く感想も随分と変わってきたのかもしれないとも感じています。
なので、ここでは「蒼転移」込みで「コルヌトピア」であるという認識でこの感想を締めるとしましょう。
上記のような、ちょっと肩透かしをくらったような感はありましたけれど、本作で描かれた東京のイメージは鮮明なものがありましたし、結構刺激もあって、良かったです。
物語に派手さを求める人には合わないでしょうが、何気に、お勧めかも。



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2020年春期 終了アニメ 雑感 その1

 2020-07-01
コロナによる放送中断・延期等があった2020年春期ですが、完パケで納品されていた作品など、当初の予定通りに放送を無事に終えたものもあるので、今回は、そういった作品の最終回を観ての簡単な感想を、いつものように書いていきたいと思います。

1) かくしごと

綺麗に終わり過ぎだと思うくらいに、綺麗に終わりました。
いつもの久米田ギャグがさく裂している日常パートに挿入される、不穏な未来パートが……なる程、こういう風にまとまるんですね。
概ね予想された展開だっただけに驚きこそなかったのですが、やはりベタでもこうして親子愛、家族愛を真正面から剛球のストレートで投げられると、素直に心が動かされてしまいますね。
作画も安定していて、良かったですし。
姫の母、つまり後藤先生の奥さんが、どうして娘宛の年齢ごとの贈り物箱を用意していたのかが説明づいたとは言い切れない(病魔に襲われて余命宣告されていたわけでは無く、突然の事故死のようですから)ところがネックですが、原作を読むと、その辺も説明されているのでしょうか?
全12巻か……買うかどうか、迷うところですね。

2) 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった

想定外に面白かった作品。
私がここでアレコレ言わずとも、かなり話題になっていましたし、何がどう面白いのかは皆さんご存じでしょうけれど、完全に女性向けの作品だと思って放送開始当初はすっかり油断していました。
まさか、ここまで良い作品だったとは。先入観で侮ってはいけませんね。
第2期の制作も決定されているようなので、それを楽しみにしつつ、とりあえずは原作を買い揃えて読むとしましょう。

3) LISTENERS

うーん……
これは2クールでやるべき物語でしたね、どう考えても。
圧倒的に尺が足りず、展開が急ぎ過ぎで、かつ唐突過ぎて、さらに説明は不足しまくっていました。
本作の毎回のED画像はその回の話をキャラクター原案イラストのテイストで、イメージボード的な感じで振り返るようなものになっていましたけれども、その内容が本編とちょこちょこと微妙に異なっていたのは、本来ならばそちらの展開でやる予定だったということだったのでしょうか。
もっと話数が多くて、1エピソードに2話~3話くらいかけてじっくりと描けていたら。
その方が、話としては絶対に良かったはずです。
諸々の事情があって2クールの枠は取れなかったのでしょうけど。

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アルベール・カミュ 「ペスト」

 2020-06-27
満を持して……というほどではないかもしれませんが、今年の新型コロナ感染症問題を受けて幾つか読んでいる本の、一つの区切りとして、アルベール・カミュの『ペスト』を読みました。
もともとがあまりにも有名な作品であり、さらに今回のコロナ禍下における日本全国の自粛生活において更なる読者を獲得したことで、今更ながらにリバイバル状態でクローズアップされもしましたから、ここで粗筋など紹介しなくとも皆さん既によくご存じかもしれないのですけれども、それでも一応引用しておきましょう。

アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に『悪』と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。


ペストといえば、ヨーロッパの人口の1/3が死亡したという14世紀の大パンデミックが有名ですが、本作が取り扱う時代設定は1940年代。
第2次大戦が終わっているのかいないのか、明記はされていないのですけれども、もともと本作がフランスで出版されたのは1947年であることを考えれば、一応、戦後間もない時期を想定しているのかもしれませんね。

物語は、最後になるまで誰であるかが明かされない語り手が、オランの街でおこったペストの流行を、後から、自己の経験と資料とを基にして振り返るという形式を取っています。
それはある種の疑似的報告書のようなものだと言ってもいいかもしれません。
そして、そういうものである為に、語り口は感情的なことを極力排して客観的に淡々と記していく視点で進められています。
それが良い事か悪い事かは簡単に評することはできませんけれど、とりあえず言えるのは、本作に、疫病の流行と蔓延を原因とした都市封鎖が行われた街における市民の生活を描いているということから、いわゆるパニック小説やパンデミック小説的なものを期待するのは間違いだということでしょう。

とはいえ、外部から隔離された都市で流行する疫病と、それによる死者の大量発生や人心の荒廃、暴動や虚無や退廃等を煽情的にかつ刺激的に書くことがエンターテインメント的で正しいというわけでもありません。
題材へのアプローチは人それぞれ、作品それぞれなのであって、その選択したスタイルできちんとした質の高いものが書かれているのであれば、問題はありませんよね。
そういう意味で言えば、この『ペスト』は確かに、全世界で高い評価を得ているだけのことはあって、クオリティーが高い作品になっていると感じました。

ただ一方で、個人の感想としては、この『ペスト』、文体があまりに文学的すぎて私の肌には合わなかった作品であるとも言えます。
上述の疑似的報告書のスタイルが、しかもアカデミックな訳文で書かれているので、まるで論文でも読まされているような気分にさせられるのもあってか、描かれている内容が真に迫ってくるようなことが無く、レトリックだけが表層を流れて行ってしまうようで、本当の意味で頭に入ってこなかったのです。
それはこちらの文章読解力の問題ではないかと言われてしまうと、それを絶対的に否定できないところもあるかもしれないのですが、しかしおそらくは、これは、そういうことではなく、単純に文体との相性の問題が大きいのではないかと思っています。

なお、『ペスト』といえばもう1つ、『ロビンソン・クルーソー』で知られるダニエル・デフォーが書いた同名の書籍があります。
こちらは1665年のロンドンでのペスト流行を幼少期に体験した著者が自身の経験を踏まえてルポ的に書いたもののよう。この際だから、そちらも読むかどうするか、現在検討中です。



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さて、どうしようか

 2020-06-24
いよいよ来週水曜の7月1日から、全国一斉にプラスチック製買物袋(レジ袋)が有料化されることになります。

対象となるのは「プラスチック製買物袋を扱う小売業を営む全ての事業者」と規定されていますので、私達の日常生活のあらゆるところで、今回の有料化の影響が出てくることになりますよね。
一般によく言われているのはスーパーやコンビニ。
スーパーなどの中にはだいぶ前から有料化を済ませているチェーン等も存在しましたが、コンビニについてはこの7月1日から初めてレジ袋が有料(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの大手3社は1枚3円という設定)されるということになるわけで、色々と混乱も予想されます。
少なくとも、レジでの処理速度は落ちるでしょう。
混雑時には大変なことになるかもしれませんが、こういうのも慣れなので、導入からしばらく経てば、皆さん多少は馴染んでくるのかもしれません。

私もコンビニは日常的によく使っているので……
エコバッグを購入して使うことを検討すべきか、3円だったら支払ってもいいと考えるのか、環境への配慮ということも考えなければですし、なかなか悩ましい問題だなと思っています。

有料義務になるのはバイオマス素材25%未満のレジ袋に限られますが、コンビニ各社は敢えて25%以上の素材を有料で使用するそうですね。
それは消費者の意識改革、プラスチック製のレジ袋は基本的に受け取らない、使わないという生活スタイルを定着させようという意図があってのことなわけで、ならば私も、エコバッグ、マイバッグを通勤カバンの中に忍ばせておいて、帰宅途中のコンビニでもそれを利用するようにしないといけないということになります。
コンビニやスーパーのレジ袋はゴミ袋に転用しまくって便利に使わせてもらっていましたが……やはり、ここはエコバッグの方向で考えて行こうかな。


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